井上道義、“最愛”“最後”のオペラ「ラ・ボエーム」を今秋 全国7都市で上演!

東京芸術劇場・名取市文化会館・ロームシアター京都・兵庫県立芸術文化センター・熊本県立劇場・金沢歌劇座・ミューザ川崎シンフォニーホールの全 7 館による 2024 年度・全国共同制作オペラでは、2024 年に没後100 年を迎えるジャコモ・プッチーニの傑作オペラ『ラ・ボエーム』(新制作)を 2024 年 9 月~11 月に全国 7 都市で計 8 公演、上演いたします。

■井上道義、“最愛”にして“最後”のオペラを盟友・森山開次とともに新制作

本プロダクションの核を担うのは、2024 年末での引退を宣言している指揮者・井上道義です。井上自ら“最愛のオペラ”と語る『ラ・ボエーム』の新制作は、現役最後に取り組むオペラ・プロダクションとなります。

演出には、深い信頼を寄せる舞踊家・演出家の森山開次を指名。森山は、オペラ初演出作品となった『ドン・ジョヴァンニ』(2018、指揮:井上道義)に続き、振付・美術・衣裳デザインも担当。井上最後のオペラ制作にあたって、「私の芸術の灯火を捧げて取り組む」とその意気込みを語っています。

幾多のコラボレーションで次々と鮮やかなステージを生み続けてきた異能の名コンビが、より一層の創造とイマジネーションあふれる新たな舞台を全国 7 都市から世界へ発信します。芸術を愛する全ての人に観ていただきたい、特別な『ラ・ボエーム』にどうぞご期待ください。

■日本&海外混成による新進気鋭の歌手が集結!

歌手陣は、井上自らオーディションで選び抜いた国内外の実力派が揃いました。詩人ロドルフォには、2023年の井上道義が人生を投影した自作ミュージカルオペラ『A Way From Surrender~降福からの道~』で井上の分身ともいうべきタロー役を務めた工藤和真が登場。いま聴きたい新世代テノールの筆頭が、全 8 公演を務めます。

ミミ役には、本年ロンドンの名門ロイヤル・オペラ・ハウスにミミ役でデビューし絶賛されたアルメニア出身のソプラノ、ルザン・マンタシャンが初来日するほか、圧倒的な表現力で定評ある髙橋絵理のダブルキャストでお届けします。

このほか池内響(マルチェッロ)、中川郁文、イローナ・レヴォルスカヤ[初来日](以上ムゼッタ)、スタニスラフ・ヴォロビョフ[初来日]、杉尾真吾(以上コッリーネ)、高橋洋介、ヴィタリ・ユシュマノフ(以上ショナール)、晴雅彦(ベノア)、仲田尋一(アルチンドロ)、谷口耕平(パルピニョール)という充実の布陣でお贈りします。

◆「全国共同制作オペラ」シリーズとは?

全国の劇場・音楽堂、芸術団体等が連携し、単館では成しえない、独創的かつ高いレベルのオペラを新演出で制作するプロジェクト。2009 年度から開始し、近年では野田秀樹演出のモーツァルト『フィガロの結婚 ~庭師は見た!~』(2015 年度/全国 10 都市 13 公演、2020 年度/3 都市 3 公演)、森山開次演出の『ドン・ジョヴァンニ』(2018 年度/3 都市 4 公演)、野村萬斎演出の『こうもり』(2023 年度/3都市 3 公演)など実績を積んでいます。

◆共同制作オペラ『ラ・ボエーム』特設サイト
https://la-boheme2024.jp

【公演スケジュール】

・9/21(土) ・23(月・休)14:00 開演 東京芸術劇場コンサートホール
・9/29(日)14:00 開演 名取市文化会館大ホール
・10/6(日)14:00 開演 ロームシアター京都メインホール
・10/12(土)14:00 開演 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO 大ホール
・10/19(土)14:00 開演 熊本県立劇場演劇ホール
・10/26(土)14:00 開演 金沢歌劇座
・11/2(土)14:00 開演 ミューザ川崎シンフォニーホール

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井上道義(指揮)


© Yuriko Takagi

井上は、歳をとると本来の自分でなくなるような恐怖感に襲われます。「元気な、踊るような、名誉欲のない、生きている人より楽譜の中の作曲家と語り合うことを好む、夢想家の指揮者」である道義がどこか彼方へいってしまい、「【巨匠】とおだてられ、爺臭く動きも鈍く、希望は追憶に入れ替わり、ノスタルジーの中に生きる存在」になることを嫌います。

指揮者とは水先案内人であり、天才たちが書き残した作品を、現実の荒ぶる水しぶきととらえ、時空を超え、コンサートホールというノアの箱舟を山の頂に接岸させる役目だと思っています。知性と愛とユーモアを駆使するには体力が必要です。

2023 年 1 月、自分の一生の哲学?を表現した「愛の実態は何か」を描くことが出来たのが、自作のオペラ「降福からの道」でした。嬉しいことに、良い結果と高評価を得ています。しかし、現実の近くにいる人でさえ、そこに描いた真実の愛の在り方を理解しない人が居て、絶望を感じることもあります。そんないつまでも青二才な道義の青春時代の憧れだったオペラ『ラ・ボエーム』を、坐骨神経痛や弱った腎臓のことを忘れ、素晴らしい演出家と歌手ともう一度花火を上げることが出来るなんて、こんな嬉しいこと……いえいえ、こんな辛いことはありません。頑張ります。

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