新国立劇場、子どもたちとアンドロイドが創る新しいオペラ「Super Angels スーパーエンジェル」が8月に世界初演!

子どもたちとアンドロイドが創る新しいオペラ「Super Angels スーパーエンジェル」が8月21日・22日に東京・新国立劇場で世界初演される。
https://www.nntt.jac.go.jp/opera/super_angels

オルタ 3(Supported by mixi,Inc.)

アンドロイド「オルタ3」が出演、多様な子どもたちの合唱とオペラ歌手、オーケストラ、バレエダンサーと関わり合いながら、共に歌い演じる新しいスタイルの“子どもたちとアンドロイドが創る新しいオペラ”です。

この世界にとってマザーとは何か? 近未来を抽象的に表現したXYZ軸のマトリックス空間にデジタル技術を駆使したプロジェクションが投影され、科学技術と人間の共生をテーマにした神話的世界が展開します。本作品のためオルタ3はプログラムを新たに開発、進化し登場。オペラハウスでアンドロイドと子どもたちが創り出す画期的なオペラに世界中から注目が集まります。

新国立劇場オペラ芸術監督の大野和士が企画し、台本を作家の島田雅彦に、作曲を初音ミクのボーカロイド・オペラ『THE END』やアンドロイド・オペラ『Scary Beauty』を手掛ける音楽家・渋谷慶一郎に委嘱。指揮は大野、演出は新国立劇場演劇芸術監督の小川絵梨子が監修、舞踊シーンの振付は新国立劇場バレエ団の貝川鐵夫と、オペラの枠を超えたスケールのコラボレーションとなります。

ますます進化するアンドロイド「オルタ3」と子どもたちが主役のインクルーシブなオペラ

この新作オペラ『Super Angels スーパーエンジェル』には2019年に誕生したアンドロイド「オルタ3」が物語の核となる役で出演。もう一方の核となる子供たちの合唱(世田谷ジュニア合唱団、ホワイトハンドコーラスNIPPON)と相互に関わり合いながら歌い、演じて、アンドロイドと子どもたちの交流のドラマを紡ぎます。子どもたちの中には、視覚障害や聴覚障害のある子どもたちを中心に白い手袋をして音楽を表現する「ホワイトハンドコーラスNIPPON」も参加。インクルーシブな表現を企図したオペラでもあります。

世田谷ジュニア合唱団

ホワイトハンドコーラス NIPPON

キャストには少年アキラ役にカウンターテナーとして世界で活躍する藤木大地、アキラが恋するエリカには可憐なコロラトゥーラの三宅理恵ら、日本有数のオペラ歌手達が出演。新国立劇場合唱団、東京フィルハーモニー交響楽団、さらに新国立劇場バレエ団も参加し、新国立劇場始まって以来のオペラ、舞踊、演劇全ジャンルのコラボレーションが実現しました。

SFの世界に引き込む、近未来的な舞台空間とプロジェクション。この夏、子どもたちに最先端のアート体験をお届けします!

針生康による舞台装置イメージ

総合舞台美術として、美術・衣裳・照明・映像のディレクションは、日欧で活躍し、日本人として初めてワールドステージデザイン銅賞に輝き、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館の英国最優秀舞台美術展にも二度に渡り選出された針生康が担当。刺激的なミュージックビデオで世界的に名を馳せるビジュアルアーティストのWEiRDCORE(ウィアードコア)の映像とのコラボレーションが実現しました。舞台上には、近未来を抽象的に表現したXYZ軸のマトリックス空間に、デジタル技術を駆使した最新鋭のプロジェクションが展開。科学と人間の共生をテーマにした神話的世界がオペラパレスに広がります。

SFの物語に沿って少年ならではの冒険心、憧れ、迷い、決意、友情そして喜びや悲しみが音楽と視覚で様々に展開する『Super Angels スーパーエンジェル』。オペラが敷居が高いと感じている若い皆さん、子どもたちにこそぜひ観て欲しい舞台です。新国立劇場が舞台芸術の可能性を世界へ発信する企画です!

あらすじ

ある学園の卒業式。卒業生たちは15歳になると適性検査で選別され、全知全能AIの「マザー」の管理下に置かれる。アキラは「異端」指定され、開拓地に送られることになったが、教育係のアンドロイド、ゴーレム3と出会う。ゴーレム3はアキラ、AIドクターのエリカらとの交流を通じて欲望や祈りなど人間がもつ感情や夢見る力を感じ取りながら、何かとてつもないものを作り出そうとしていた。

主要キャスト・スタッフ プロフィール

総合プロデュース・指揮:大野和士

東京生まれ。東京藝術大学卒。バイエルン州立歌劇場にてサヴァリッシュ、パタネー両氏に師事。1987 年トスカニーニ国際指揮者コンクール優勝。世界各地でオペラ公演及びシンフォニーコンサートで聴衆を魅了し続けている。90~96 年ザグレブ・フィル音楽監督。96~2002年バーデン州立歌劇場音楽総監督。92~99 年、東京フィル常任指揮者を経て、現在同楽団桂冠指揮者。02~08 年モネ劇場音楽監督。12~15 年アルトゥーロ・トスカニーニ・フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者、08~16 年フランス国立リヨン歌劇場首席指揮者を歴任。15年から東京都交響楽団、バルセロナ交響楽団音楽監督。オペラでは、07年にミラノ・スカラ座にデビューし、メトロポリタン歌劇場、パリ・オペラ座、バイエルン州立歌劇場、グラインドボーン音楽祭、エクサンプロヴァンス音楽祭などへ出演。渡邉暁雄音楽基金音楽賞、芸術選奨文部大臣新人賞、出光音楽賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、エクソンモービル音楽賞、サントリー音楽賞、日本芸術院賞ならびに恩賜賞、朝日賞など受賞多数。紫綬褒章受章。文化功労者。

17年にはリヨン歌劇場がインターナショナル・オペラ・アワード「最優秀オペラハウス2017」を獲得し、フランス政府より芸術文化勲章オフィシエ、リヨン市からリヨン市特別メダルが授与された。18年9月より新国立劇場オペラ芸術監督。新国立劇場では98年『魔笛』、10~11年『トリスタンとイゾルデ』、19年『紫苑物語』『トゥーランドット』、20年『アルマゲドンの夢』、21年『ワルキューレ』を指揮しており、今後は20/21シーズン『カルメン』、子どもたちとアンドロイドが創る新しいオペラ『Super Angels スーパーエンジェル』、21/22シーズン『ニュルンベルクのマイスタージンガー』『ペレアスとメリザンド』を指揮する予定。

台本:島田雅彦

1984年東京外国語大学ロシア語学科卒。在学中の1983年『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー。主な作品に『自由死刑』、『退廃姉妹』(伊藤整文学賞)、『徒然王子』、『悪貨』、『虚人の星』(毎日出版文化賞)、『カタストロフ・マニア』、『絶望キャラメル』ほか多数。『忠臣蔵』、『Jr.バタフライ』のオペラ台本はじめ、多くの楽曲に詞を提供している。2011年より芥川賞選考委員。法政大学国際文化学部教授。

作曲:渋谷慶一郎


東京藝術大学音楽学部作曲科卒業、2002年に音楽レーベルATAKを設立。作品は先鋭的な電子音楽作品からピアノソロ、オペラ、映画音楽 、サウンド・インスタレーションまで多岐にわたる。2012年、初音ミク主演による人間不在のボーカロイド・オペラ『THE END』を発表。初音ミク及び渋谷慶一郎の衣装をルイ・ヴィトンが担当し、斬新なコラボレーションが話題を呼ぶ。同作品はパリ・シャトレ座での公演を皮切りに世界中で公演が行われている。2018年にはAIを搭載した人型アンドロイドがオーケストラを指揮しながら歌うアンドロイド・オペラ『Scary Beauty』を発表、日本、ヨーロッパ、UAEなどで公演を行う。2019年9月にはアルス・エレクトロニカ(オーストリア・リンツ)で仏教音楽の声明とエレクトロ二クスによる新作『Heavy Requiem』を披露。作品は常に人間とテクノロジー、生と死の境界領域を問いかけている。2020年9月には映画 『ミッドナイトスワン』の音楽を担当、本作で2021年1月に第75回毎日映画コンクール音楽賞を受賞。これまでに人工生命研究者の東京大学教授 池上高志、ロボット学者の大阪大学教授 石黒浩、アーティストの杉本博司、パリ・オペラ座・エトワールのジェレミー・ベランガールらとパリ・オペラ座、パレ・ド・トーキョーなどで横断的なコラボレーションを行っている。http://atak.jp/

映像:WEiRDCORE


ロンドンを拠点に活動。その作品は、意識と視覚の境界を広げるデザインとアニメーションの経験の結果である。アーティストや音楽家の用いるメソッドで、アイディアに助言を与え視覚化し、様々な体裁、色、デザイン、メディアをユニークに融合させた独自のプロジェクトを創造する。エイフェックス・ツイン、M,I,A.、スクリレックス、マリー・サイラスといったミュージシャンやハイプ・ウィリアムズ、ソフィー・ミュラー、ダイアン・マルテルらの映像作家のような現代の最も刺激的なアーティストとコラボレートし、画期的なビデオ、インスタレーションなどを手がけている。ワープ・レコーズ、XLレコーディングス、ソニー、ニンジャ・チューン、ドミノ・レコーズなどの組織やレーベルにも独自のセンスや知識を提供し、ファッションや演劇、オペラなど様々な領域へダイナミックで流動的な活動を拡げている。

最近では、テーム・インパラの「Cause I’m a Man」のミュージックビデオのCG、制作中のM.I.A.のアルバムのビジュアルを手がける。高度に形成したエレメントを用いて、イメージの終結点へのディレクションの月並みな概念を打ち破り、2Dと3Dの間をシームレスに並行させ、ビデオやコマーシャル映像、ライブ映像、ファッションフィルムに斬新な感覚でアプローチする。その感性はラフで生で、最新でありながら常に有機的であり、決定的なエッジのある
芸術的二極性の探求の実践たるテクノロジーに駆り立てられているのである。新国立劇場初登場。
http://weirdcore.tv

ゴーレム3:オルタ3

オルタ 3(Supported by mixi,Inc.)

人間とのコミュニケーションの可能性を探るために開発された人工生命×アンドロイド「オルタ3」。コミュニケーション創出カンパニーであり、オルタ3のシミュレーターを提供した「ミクシィ」、世界的なアンドロイド研究のパイオニアである「大阪大学石黒研究室」、ALife(人工生命)研究のパイオニアである「東京大学池上研究室」、本プロジェクトの実証実験の場を提供する「ワーナーミュージック・ジャパン」によって2019年2月に共同研究プロジェクトとして発足。

オルタ3は、機械が露出したむき出しの体、性別や年齢を感じさせない顔といった特徴により、人の想像力を喚起し、これまでにない生命性を感じさせることを目指したアンドロイドロボットである。この研究の挑戦は、外界との相互作用により、ロボットが生命感を自ら獲得することができるかどうか、また、これを通じて、生命とは何かといった根源的な問いに答えることである。 プロジェクト発足以来、オルタ3のコラボレートメンバーとして、音楽家渋谷慶一郎氏による『Scary Beauty(スケアリー・ビューティ)』のドイツ、UAE公演、日本科学未来館キュレーター内田まほろ氏の企画によるロンドン・バービカンセンターでの展示、東京・六本木の森美術館の「未来と芸術展」への出展、mutek Japanへの出演など、人間とアンドロイドによる新たなコミュニケーションとアート、音楽、サイエンスの未来を問い続けている。

【公演概要】

【公演日程】 2021 年 8 月 21 日(土)14:00/22 日(日)14:00
【会場】新国立劇場 オペラパレス

【チケット料金】 大人 6,600 円(中学生以上) 子ども(4 歳から小学生)3,300 円

【前売開始】 7 月 10 日(土)10:00

公演情報 WEB サイト https://www.nntt.jac.go.jp/opera/super_angels

【チケットのご予約・お問い合わせ】 新国立劇場ボックスオフィス TEL:03-5352-9999 (10:00~18:00)

新国立劇場Webボックスオフィス http://pia.jp/nntt/

【チケット取り扱い】チケットぴあ、イープラス、ローソンチケットほか

*こども料金は、ご観劇当日に 4 歳以上小学生以下の方が対象です。中学生の方は大人料金となりますが、ジュニア割引(20%割引)をご利用いただけます。また、ご入場時に年齢を確認させていただく場合がございます。

*おとな料金には、ジュニア割引(20%)、高齢者割引(5%)、障害者割引(20%)、学生割引(50%)など各種割引をご利用いただけます。

*こども料金にはアトレ会員割引を含め、各種割引はございません。

*4 歳未満入場不可。

新国立劇場 WEB サイト https://www.nntt.jac.go.jp

東京都渋谷区本町 1-1-1 京王新線新宿駅より 1 駅、初台駅直結。

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