【公演Repo】英国ロイヤル・バレエ団 精鋭ダンサーの活躍が眩しかったROYAL BALLET GALA

スポンサーリンク

世界屈指の名門バレエ団で知られる英国ロイヤル・バレエ団からプリンシパルを中心にした選りすぐりのダンサー達が来日。2022年7月13日から7月18日まで6日間限定のガラ公演を東京Bunkamuraオーチャードホールで開催した。

コロナ渦を乗り越え、躍進する英国ロイヤル・バレエの精鋭ダンサーによる特別プログラム<ロイヤル・バレエ・ガラ>を観賞に7月17日 18:00開演のBプログラムを訪問した。

イギリスの王立バレエ団として知られるロイヤル・バレエ団(The Royal Ballet)。
本拠地は英国ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウス。
ロイヤル・バレエ団(The Royal Ballet)は、フランスのパリ・オペラ座、ロシアのマリインスキー・バレエの2大バレエ団と共に、最も歴史と伝統がある世界三大バレエ団の一つと称されることが多い由緒あるバレエ団。演劇の伝統を重んじる英国のバレエ団らしく、古典作品においてもマイムと演技を重んじ、革新性と芸術性を兼ね備えた世界最高峰のバレエ団のガラ公演は圧巻だった。

≪前半≫

・「ジュエルズ」より”ダイヤモンド”

振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
サラ・ラム、平野亮一

チャイコフスキー交響曲第三番「ポーランド」の音楽に乗って、名手サラ・ラム&平野亮一による目の前がパッと明るくなるような優雅で上品なパ・ド・ドゥを堪能。

2人のパートナーシップの良好さを感じることができる作品で、知性派バレリーナ サラ・ラムの細部まで神経が行き届いた優美で品のよいバレエはダイヤモンドのよう。バランシンの純粋美を極めたバレエは見事だった。平野亮一の男性的な魅力に溢れたバレエは、白鳥の湖の王子を思わせるような哀愁を漂わせながら、サラ・ラムと圧倒的な存在感を放っていた。2人の計算され尽くされた美技に酔いしれることができる作品だった。

・「不思議の国のアリス」より第3幕のパ・ド・ドゥ

振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:ジョビー・タルボット
高田 茜、アレクサンダー・キャンベル

高田 茜&アレクサンダー・キャンベルによる「不思議の国のアリス」第3幕のパ・ド・ドゥは、それぞれ技巧を駆使しながらも品格高くノーブルな魅力が発揮された。テンポよい音楽に乗って、輝くティアラと煌めく衣裳を身に着けた高田に注目が集まった。2人それぞれの人柄の良さも端々にうかがえ、会場に集ったバレエ・ファンの心を温かいもので満たしていった。

・「ドン・キホーテ」より第3幕のパ・ド・ドゥ

振付:マリウス・プティパ
音楽:ルトヴィク・ミンクス
ヤスミン・ナグディ、セザール・コラレス

セザール・コラレスの息を呑むような超絶技巧、ヤスミン・ナグディの可憐な跳躍と回転技がピタリと決まり、この日一番の盛り上がりを魅せた作品だった。

「僕は踊るために生まれてきた」と公言するセザール・コラレスは才能、スキル、ダンスに対する情熱、どれをとっても申し分なく、ラテン系ならではの情熱とキレのよい踊りを披露。超人的な跳躍と回転が素晴らしかった。2人のパートナーシップも揺るぎないもので、軽々とリフトを決めるところも秀逸。いつまでも観ていたいと思う程、エネルギッシュな心揺さぶられる名作だった。

≪後半≫

・「タイスの瞑想曲」

振付:フレデリック・アシュトン
音楽:ジュール・マスネ
サラ・ラム、平野亮一

知性派ベテランダンサー サラ・ラム&平野亮一による「タイスの瞑想曲」。前半とはうって変わって4世紀、古代エジプトを想定した出で立ちで、ヒロインであるタリス(サラ・ラム)が修道士アタナエル(平野亮一)から、快楽を求める高級娼婦としての生活を捨て、神へ帰依する清めの過程を綺麗なバレエで表現。

「タイスの瞑想曲」は、震えるようなヴァイオリンとハープの響きが魅力的な5分程度の間奏曲で、その響きに心をひとつに合わせるようなサラ・ラムのバレエが例えようもない程、魅力的。ヴィーナスの巫女で娼婦のタリスを優しく包み込むような平野の男性的でスケールが大きな舞踏に心が浄化される思いがした。

・「クローマ」

振付:ウェイン・マクレガー
音楽:ジョビー・タルボット、ジャック・ホワイトⅢ
編曲:ジョビー・タルボット オーケストレーション:クリストファー・オースティン
高田 茜、マルセリーノ・サンベ

2006年に英国ロイヤルオペラハウスで初演された作品。高田 茜&マルセリーノ・サンベによる身体能力の極限に焦点を当てたダンスは、多くのファンに驚きをもって迎えられ、大きな感動をもたらした。

真っ白な素肌が眩しい高田 茜の驚くほどエネルギッシュで、お洒落で、垢抜けていて、それでいてどことなく都会的な意外性がある「クローマ」の斬新・新鮮なダンスに興奮。高田 茜のダンサーとしてのとてつもない程のポテンシャルの高さを再認識させられた。日本女性ならではの柔らかな身体美も強調されており、鮮烈なインパクトを与えてくれる作品だった。

・「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ

振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
フランチェスカ・ヘイワード、セザール・コラレス

映画「ロミオとジュリエット」でジュリエット役として主演し、世界に愛されたフランチェスカ・ヘイワード出演の注目作。フランチェスカ・ヘイワードが演じるジュリエットは可憐そのもので、まさに映画の中の夢の世界が目前に体現された。

セザール・コラレスのダンスは、ジュリエット(フランチェスカ・ヘイワード)への一途さ、純真さに溢れており、超絶技巧なダンスで、恋に落ちている男性の心情を切々と表現していた。

Photo: Kiyonori Hasegawa

■ロイヤル・バレエ・ガラ
ROYAL BALLET GALA 
英国ロイヤル・バレエ団公認

会場:Bunkamuraオーチャードホール
日時:2022年7月17日(日) 18:00開演

【Bプログラム】

「ジュエルズ」より”ダイヤモンド”

振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
サラ・ラム、平野亮一

「不思議の国のアリス」より第3幕のパ・ド・ドゥ

振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:ジョビー・タルボット
高田 茜、アレクサンダー・キャンベル

「アフター・ザ・レイン」

振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:アルヴォ・ペルト
マリアネラ・ヌニェス、リース・クラーク
ヴァイオリン:浜野考史 ピアノ:ケイト・シップウェイ

「精霊の踊り」

振付:フレデリック・アシュトン
音楽:クリストフ・ヴィリバルト・グルック
ウィリアム・ブレイスウェル

「ウィズイン・ザ・ゴールデン・アワー」

振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:エツィオ・ボッソ、アントニオ・ヴィヴァルディ
サラ・ラム、マルセリーノ・サンベ
ヴァイオリン:浜野考史 ピアノ:ロバート・クラーク

「ラプソディ」

振付:フレデリック・アシュトン
音楽:セルゲイ・ラフマニノフ
フランチェスカ・ヘイワード、アレクサンダー・キャンベル
ピアノ:ロバート・クラーク、ケイト・シップウェイ

「ドン・キホーテ」より第3幕のパ・ド・ドゥ

振付:マリウス・プティパ
音楽:ルトヴィク・ミンクス
ヤスミン・ナグディ、セザール・コラレス

≪休憩≫

「タイスの瞑想曲」

振付:フレデリック・アシュトン
音楽:ジュール・マスネ
サラ・ラム、平野亮一
ヴァイオリン:浜野考史 ピアノ:ロバート・クラーク

「インポッシブル・ヒューマン」(世界初演)

振付:アーサー・ピタ
音楽:ベヴ・リー・ハーリング
エドワード・ワトソン

「マノン」より第1幕(寝室)のパ・ド・ドゥ

振付:ケネス・マクミラン
音楽:ジュール・マスネ
ヤスミン・ナグディ、リース・クラーク

「クローマ」

振付:ウェイン・マクレガー
音楽:ジョビー・タルボット、ジャック・ホワイトⅢ
編曲:ジョビー・タルボット オーケストレーション:クリストファー・オースティン
高田 茜、マルセリーノ・サンベ

「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ

振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
フランチェスカ・ヘイワード、セザール・コラレス

「グラン・パ・クラシック」

振付:ヴィクトル・グゾフスキー
音楽:フランソワ・オーベール
マリアネラ・ヌニェス、ウィリアム・ブレイスウェル

概要/英国ロイヤル・バレエ ガラ/2022/NBS公演一覧/NBS日本舞台芸術振興会
CULTURE
スポンサーリンク
スポンサーリンク
Liveen Times

コメント