【公演レポ】熊川哲也 Kバレエカンバニー「シンデレラ」札幌公演、時空を超えた至高のファンタジー!

2021年10月2日(土)熊川哲也芸術監督率いる Kバレエカンバニー「シンデレラ」公演を札幌文化芸術劇場hitaruで観賞した。札幌で記念すべき初となるKバレエ「シンデレラ」公演で、北海道の観客にとって期待度が高い舞台だった。

2012年2月、熊川哲也のBunkamuraオーチャードホール芸術監督就任記念として世界初演を果たし、至高のファンタジー超大作として一世を風靡した「シンデレラ」。時空を超えた至高のファンタジーは、ここ札幌でも健在。チケットはSOLD OUTで全席満員の状態だった。

主役であるシンデレラ役を務めたのは、日髙 世菜。今年1月よりKバレエカンパニーにプリンシパルとして入団した日高は、これまでルーマニア国立バレエ団や米タルサ・バレエでもプリンシパルとして活躍していた。日高の精密かつ強靭なテクニック、海外のダンサーのようなビジュアル、プリンシパルが持つ独特のオーラと存在感に魅了された。王子役の髙橋裕哉は、ポジティブでエネルギッシュなダンスを披露。観客から喝采を浴びた。

継母は、熊川の30年来の友人であるルーク・ヘイドンが務めた。
熊川と同時代に英国ロイヤル・バレエ団でプリンシパル・キャラクター・アーティストとして活躍したヘンドルは、優れた演技力とユーモアで、唯一無二の存在感を放っていた。

群舞のバレリーナたちによる美の競演は、まばゆいばかりだった。舞台全体として、シンデレラの魅力的なファンタジーと、美しい魔法の数々をバレリーナ達は実によく表現し、見る者の目を虜にした。

何度目かの幕間の最後に、北海道出身で芸術監督である熊川哲也が舞台に現れ、大きな拍手で迎えられた。 王子役 髙橋裕哉のプリンシパル昇格が発表された。貴重な場面に立ち会えた観客は大盛り上がりとなった。

豪華な衣装、究極の舞台美術、優れた演出。専属オーケストラであるシアター オーケストラ トーキョーを含めた総勢200名弱もの大所帯を引き連れての贅沢な来札公演。シンデレラの煌びやかな馬車は外車1台分のプライスと説明した熊川の力の入れようと郷土愛を感じ入った名舞台だった。

至高のファンタジー超大作Kバレエ「シンデレラ」公演は、観客の大きな拍手と共に惜しまれつつ舞台の幕は落とされた。

Kバレエ カンパニー『白鳥の湖』『シンデレラ』『くるみ割り人形』in Cinema の連続上映が決定。10月22日よりユナイテッド・シネマ/シネプレックス系全国39の映画館で期間限定(1作品2週間)の上演となりますので、こちらもお見逃しなく!

(C)Hidemi Seto

取材協力:F. Shinden

◆熊川哲也 Kバレエカンバニー「シンデレラ」

日程:10月2日(土)
会場:札幌文化芸術劇場 hitaru

キャスト:

シンデレラ:日髙世菜
王子:髙橋裕哉
継母:ルーク・ヘイドン

主催:札幌市, 札幌文化芸術劇場 hitaru(札幌市芸術文化財団)ほか

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