「緑のテーブル」を日本初演したのは、1977年。バレエ団結成のきっかけとなった振付家アントニー・チューダー以降初めて取り組んだ海外の振付家作品であり、この作品を理解し、上演意義に触れることは私たちに変化をもたらしました。その後1983年に最初のバランシン作品として上演した「セレナーデ」を発動力として、現在に至るまで数々の世界的なレパートリーを加えていく流れがうまれたのです。そして今回日本初演となる「マラサングレ」は、国内のバレエ団が共同で制作するという新しい試みにより上演されます。
作品との出会いが成長の糧となり、それを積み重ねながら私たちは道を歩んできました。今回の3作品はいずれも、雄弁で強い意思を携えた作品です。時代の求める変化を恐れずに、作品の放つ言葉はいつまでも変わらずに伝えていきたい、そう願いを込めてお贈りします。
誕生90周年を迎える「緑のテーブル」は、ピナ・バウシュの師として知られるクルト・ヨースが振付を手がけた不朽の名作。
平和会議のモチーフという“緑のテーブル”が置かれた国際会議のシーンに始まる本作は、身勝手な指導者たちの衝突と、戦争を利用する者の暗躍、それに振り回される兵士やその家族の葛藤を描く風刺劇です。
シンプルなステージながら、2台のピアノによる迫力の生演奏と細部までこだわり抜いた構成により、観る人の感性を強く揺さぶり記憶に刻み込む衝撃の35分間を、ぜひお見逃しなく。
【 緑のテーブル/The Green Table at home】
2020年3月、新型コロナウイルスの影響で開催中止となった公演「Dance Speaks」において上演予定としていた「緑のテーブル」。 当時、自宅待機中であったダンサーたちが、それぞれの場所で、作品の象徴ともいえるテーブルシーンの一部を披露した映像もお楽しみください。
スターダンサーズ・バレエ団公演
「Dance Speaks 2022 」
◆日時・場所
2022年
3月26日(土) 14:00開演
3月27日(日) 14:00開演
東京芸術劇場プレイハウス
◆演目
セレナーデ(ジョージ・バランシン振付)
Malasangre(カィェターノ・ソト振付/日本初演、貞松・浜田バレエ団との共同制作作品)
緑のテーブル(クルト・ヨース振付)
◆チケット(全席指定・税込)
S席8,000円、A席5,000円、学生券2,500円
公演サイト:
https://www.sdballet.com/performances/2203_dancespeaks2022/
コメント