DDTプロレスが1月8日、東京・渋谷区のAbemaTowersで記者会見を行い、「Into The Fight 2024」(2月25日、東京・後楽園ホール)でプロレスデビューするダンス&ボーカルグループTHE RAMPAGEの武知海青(LDH JAPAN所属)が意気込みを語った。会見にはDDTを運営するCyberFight高木三四郎社長、KO-D無差別級王者・上野勇希も出席した。
武知はDDTが全面協力して、2022年にABEMAで配信されたドラマ「覆面D」にハオウ役で出演。同年にABEMAで配信された特番「GENERATIONS 24時間テレビ 24時間いろんなライブできるかなぁ?」のなかでは、関口メンディーとタッグを組み、遠藤哲哉、大石真翔組と試合を行っており、その縁が今回のプロレスデビュー実現へとつながった。昨年12月24日の公演で発表し、話題を振りまいた。
冒頭、高木社長は「もともと『覆面D』に出演していただいたとき、一昨年の6月から撮影が始まったんですが、その前の4月から、プロレスの部分に慣れてもらうため、うちの道場で練習していただいたんです。そのとき教えていたコーチから、ポテンシャルとかセンスがプロレスに合うんじゃないかと言われてまして。私もコーチが撮影した動画とか、お芝居の撮影のなかでなんですけど、動きを見て、すごく華があるし、身長も高いですし、ポテンシャルが高いなと思ってまして。『覆面D』の撮影期間中に、弊社の親会社サイバーエージェントの藤田晋社長と撮影を見ていて、ポテンシャルについてお話したとき、“武知海青さんみたいな方がプロレスラーとしてデビューしたら、プロレス界も活性化しますね”という言葉をいただいたこともあり、LDH様といろいろお話をさせていただいた次第です。武知さんにはプロレス界、LDHさんのファンの方、両方にとっても、いい関係でやっていけるように、僕らにもいろいろと、プロレスを含めて活動してもらいたいと思っていますので、期待しています」と経緯を説明。
現在、DDTの最高峰王座に君臨する上野は「『覆面D』のプロレスシーンに向けて、一緒に練習したり、指導させていただいたりしてるなかで、肉体的なポテンシャルはもちろん、番組のなかで柔道の黒帯を取っちゃったなんていう。肉体を使ってのプロレス向きの狂気性というか。そういうものを感じながら。なにより、プロレスへのリスペクトを持ってくださって、ドラマにも向かってくれているのが、なんていい人なんだろうと思っていて。プロレスを真剣にやって、真剣にデビューしてプロレスをしてくれるのはすごくうれしくて。きっとプロレスデビューして、痛いこと、しんどいこと、楽しいこと、いっぱいあると思うんですけど、そういったものが血肉になって、プロレスラーとしてもっともっと大きくなった先には、僕の持つKO-D無差別級のベルトまで、たどり着いてくれたりなんかしたら、それはすごくドラマティックなことだと思ってます。デビューに向けて頑張ってくれてありがとうございます。デビューに向かって行きましょう」と激白。
武知は「2年前のドラマで、初めてプロレスと触れさせていただきまして。テレビでは見させていただいていたんですけど、初めて生で見て、ましてや自分が初めて表現者として、プロレスラー役として立たせていただいたときに、“なんて美しいスポーツなんだ”と、自分のなかですごく感動いたしまして。格闘技というものは対戦相手がいないと成り立たない部分で、相手へのリスペクトであったり、思いやる気持ちを持ちながら、最大限に自分を生かして、相手を生かして、魅せるというものが、すごく自分のなかで響いたといいますか。“自分もこんなスポーツを真剣にやってみたいな”という思いから、ありがたいことにお話をいただきまして。自分のなかでも、そういった表現をしたいという思いから、プロレスデビューという形になりました」と思いの丈を吐露。そして、「自分はまだ25歳なんですけど、自分より若い世代の方々もたくさんいらっしゃると思いますので、そういった選手とぜひ戦ってみたい気持ちもあります。ただ一人ではまだまだ未熟な部分もあり、わからないことだらけなので、隣にいる上野選手にお力をいただきながら、一緒にタッグを組んだりしながら、試合をできたらいいなというのは素直に思います」と上野とのタッグ結成を熱望した。
デビュー戦の対戦カードについて、武知は「初めての戦いとなるなかで、やっぱり孤独に思う部分もたくさんあると思うので。近くでずっと、ドラマのときもそうですけども、指導してくださった上野選手が一緒にリング上にいてくださったら、もう怖いものはないんじゃないかと思います。対戦相手では、さっきもお話しさせていただいたんですけど、同世代対決と言いますか、若い世代でプロレスを盛り上げられるということもあるかと思いますので、ぜひ若い選手と一緒にやってみたいなという気持ちはあります」と若手選手とのマッチアップを希望した。
気になる試合をするペースに関して、「THE RAMPAGEのお仕事もありまして。不定期にはなってしまうかと思うんですけど、ライブなどがあった期間は、やっぱり集中してそっちに取り組んでいたりもしますし、活動内容もバラバラなので、的確な期間はお伝えできないんですけど、自分のなかではチャレンジできる期間は率先してチャレンジしたいですし、継続的に出場していきたいという気持ちは強くあるので。2月25日のプロレスデビューだけでは終わらず、続けて出場したいというのが、自分の素直な気持ちではあります」と明言は避けるも、継続参戦を口にした。
全国ツアーのなかで、どのような体づくりをしているかについては、「昨年の12月までツアーを回らせていただきまして、全国で25公演やらせていただいたんですけど。そのときはダンスを目的とした体づくりをしておりまして。動ける体、持続的な体というものをメインにトレーニングを積んでいたので、体重で言うと77キロをベストとして活動していたんです。やはりプロレスラーとしてデビューさせていただくなかで、理想とする体ではないなと。ダンスを踊るときの体は、理想的な体ではないなと思っておりますので、今は肉体改造を続けておりまして。やっぱり一番はケガをしない体づくりをしていきたいなということで、今は85キロまで体重を増やして、筋肉と同時に脂肪もつけながら、ケガしない体づくりを目指しているところではあります」と話した。
ケガを心配するファンもいると思うが、「ケガはスポーツ全般どこにもつきものでして、言ってしまえば、ダンスを踊っていても、すごくケガはリスクがあったりしますけど。やっぱり自己管理といいますか。徹底して行っていたり、試行錯誤しながらやっていった結果、ケガをしてしまったっていう部分では、しょうがないと言ったらしょうがないで片付けられてしまうんですけど。それは自分として納得いかない結果ですし、ファンの人も求めていない結果だと思うので。体づくりを徹底して行って、本当にケガしない体づくりで、自分の自信が100%に近づいたなかで出場するっていうのが、自分のなかでできる最大限の、皆さんを安心させられることなのかなと思います」と答えた。
必殺技の開発に関しては、「明確には技名とか決まっていないんですけど、やっぱりTHE RAMPAGEとプロレスラーというものを軸として動きたいですし、それの架け橋となれるような選手にもなりたいので。やっぱりTHE RAMPAGEといったら右拳を上げることが多くあるんですけど、それの流れでいくような技を考えられたらいいなと、自分のなかでは思っております」と話した。
「隣のチャンピオンベルトを見て、いつかは巻きたい?」と問われると、「僕は物事を始めるときに、必ずゴールじゃないですけど、一つ達成したいことを決めてからやることが多いんです。柔道もそうですけど、柔道も始めるとなったら、必ず黒帯を取るまで辞めないという心でやっていて、黒帯を取らせていただいて。体で言うと、大会に出て優勝するまで、自分の体がいい体っていうのは言わないというか。決まりをつけることが多いんです。プロレスを始めると同時に、やっぱり何か一つ結果として残したいなっていう気持ちもすごく大きくあるので。こうして隣でかっこいいベルトを見ると、いつか自分も巻いてみたいなという気持ちは沸いてくるんですけど、ここまで行くには相当な覚悟と相当な努力が必要だなと、近くで練習風景などを見させていただいて思っているので。生半可な気持ちではできないことも十分承知していますので。何年かかるかわかりませんが、いつかこのベルトをかけた戦いに挑めるくらいには大きくなっていきたいと思っております」と意欲を見せた。
DDTの印象は、「2年前に練習でお世話になったとき、明るくご指導いただきまして。右も左もわからない自分に、ていねいに教えてくださり。ケガしないように、技の順序といいますか、一つ一つ教えていただいたり、今もやさしくしていてくださるのは本当にうれしい気持ちでいっぱいです。普通だったら、ダンスをやっていて、いきなりプロレスデビューさせていただくとなると、“なめんなよ”という感情になるんですけど、そういった気持ちは2人いっさいなくて。明るくやさしく受け止めてくださりますので、最初から今も変わらず、とても温かい団体だなという印象を受けています」と語った。
その言葉を聞いた上野は「プロレスにこうやって、挑戦してくれる人がいて、その人に覚悟がなければ、“なめんなよ”って思うんですけど。海青さんにはまったくなめているような気持ちがなくて。すごく真摯にプロレスに向かってくれたところが、僕たちが気持ちよくて。ドラマのシーンのなかでも、全力を尽くしてくれている思いが、僕たちが気持ちよく受け入れるというか。一緒にいいものを作らせてもらうところに向けさせていただいた。すべては海青さん、メンディーさんの人間力があってこそ。ケガが心配とか、いろんな心配もあると思うんですけど、海青さんはそれにふさわしい肉体も技術もあるし、運動能力もあるし、気持ちもあるから。全部楽しみにしてもらいたいと思います」と述べた。
試合概要:
■大会名:Into The Fight 2024
■日時:2024年2月25日(日) 開場 10:30 開始 11:30
■会場:東京・後楽園ホール
■席種:スーパーシート 8,500円(当日9,000円)、特別リングサイド席 7,500円(当日8,000円)、指定席A 6,000円(当日6,500円)、指定席B 4,000円(当日4,500円)、レディースシート 3,000円(当日3,500円)、U-18チケット1,000円(当日のみ/要身分証)、中学生以下無料チケット 0円(当日のみ/要身分証)
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