【公演レポ】出口大地指揮 東京フィルハーモニー交響楽団、サマーミューザで灼熱のベト7披露!

8月6日、フェスタ サマーミューザKAWASAKI 2025で東京フィルハーモニー交響楽団の演奏を聴いた。指揮を務めたのは、第17回ハチャトゥリアン国際コンクール指揮部門で日本人初の優勝を果たした出口大地。

冒頭のベートーヴェン「エグモント序曲」では、緊張感あふれる導入部から一気にドラマティックな展開へ。出口の指揮は端正かつ熱量にあふれ、東京フィルのアンサンブルは引き締まりながらも情感豊か。劇的なクライマックスへと収束させる手腕が良好で、幕開けにふさわしい興奮を会場にもたらした。

続いては、前田妃奈をソリストに迎えたヴィエニャフスキのヴァイオリン協奏曲第2番。2022年のヴィエニャフスキ国際コンクールで日本人として41年ぶりに優勝を果たした前田は、この作品の魅力を余すところなく披露した、第1楽章の端正な歌い回し、第2楽章の夢見るような優美さ、そして第3楽章では圧巻の超絶技巧と音楽性を両立させ、会場を一音ごとに引き込んでいった。


©増田雄介/ミューザ川崎シンフォニーホール

特に高音域での艶やかな音色となダイナミクスは、観客の多くが息を呑む瞬間を体感。前田のヴァイオリン独奏は、ヴィエニャフスキの超絶技巧を楽々と弾きこなし、自信に満ちた響きと笑顔が印象的だった。


©増田雄介/ミューザ川崎シンフォニーホール

後半は、ベートーヴェンの交響曲第7番。冒頭から中盤にかけて出口大地の左手指揮と音楽的解釈は凡庸な部分があったが、次第に推進力があるタクトで東京フィルを牽引。

第3楽章「スケルツォ:プレスト」では、シャープなアタックを意識しつつ、リズムのキレと躍動感を前面に押し出した。スケルツォらしいユーモアを持ちながらも、全体の骨格は堅牢。オーケストラの各パートが緻密に絡み合いながらも、音楽が“自然に呼吸している”かのように感じられた。


©増田雄介/ミューザ川崎シンフォニーホール

第4楽章「アレグロ・コン・ブリオ(フィナーレ)」、まさに“狂気の歓喜”。ベートーヴェンがこの作品に込めた、底知れぬ生命力と興奮を炸裂させた楽章だった。出口はこの楽章では、リミッターを外したような、野生的あるダイナミズムをオーケストラから引き出した。


©増田雄介/ミューザ川崎シンフォニーホール

東京フィルのアンサンブルは、極限のテンポの中でも、うねりとリズム感に富み、確固とした集中力を保ち続けた。木管群は軽やかで鮮やかな色彩を添え、金管と打楽器が要所で咆哮し合い、音楽に凄まじい“重心”と“爆発”を与えていた。怒涛のフィニッシュ後、ホール全体が灼熱のような熱気と興奮に包まれ、拍手と歓声が一斉に湧き上がった。


©増田雄介/ミューザ川崎シンフォニーホール

東京フィルは2025年10月28日から11月11日まで、名誉音楽監督 チョン・ミョンフン(Myung‑Whun Chung) 指揮のもと、欧州7か国8都市を巡るヨーロッパ・ツアーを実施する。
クラウドファンディングを8月1日(金)より開設している。


©増田雄介/ミューザ川崎シンフォニーホール

■東京フィル「ヨーロッパ・ツアー2025」クラウドファンディング開始

東京フィルが2025年秋に実施いたします「ヨーロッパ・ツアー2025 指揮:チョン・ミョンフン(名誉音楽監督)」にご支援を賜りたく、クラウドファンディングを8月1日(金)より開設いたしました。
https://congrant.com/project/tpo/17157

東京フィルのノベルティやヨーロッパ・ツアーに関するイベント、公演チケットなどをご寄附の金額に応じてご用意しております。ツアーの目的や実施に至る経緯などもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。130人の音楽家が2週間で8都市を巡るこのツアーに際しては様々な局面で資金が必要となります。

返礼品として、東京フィルの限定グッズやヨーロッパ・ツアーに関連してのイベント、公演チケットなどを、ご寄附の金額に応じてご用意しております。ツアーの目的や実施に至る経緯なども上記サイトを通じお届けして参ります。みなさまのご支援をお願い申し上げます。

クラウドファンディング期間:  2025年8月1日~2025年11月11日(約3か月間)

支援内容: 一口1000円~50万円のコースまで
皆様のご支援の想いにできるだけお応えできるようメニューをご用意しました。
ご支援の金額に応じた特別な返礼品をご用意しています。

東京フィルハーモニー交響楽団の音色を世界に届けたい! 東京フィル、10-11月のヨーロッパ・ツアー2025(7か国8公演)へのクラウドファンディングを開始 | 

「日本の音」を、次の世代へ――東京フィル130人の音楽家がその思いを世界へ届けます。
このツアーを率いるのは東京フィル名誉音楽監督で、2027年からは世界最高峰の歌劇場ミラノ・スカラ座音楽監督への就任が決まっている指揮者 チョン・ミョンフン。

■フェスタ サマーミューザKAWASAKI 2025
東京フィルハーモニー交響楽団
ほとばしるヴィエニャフスキ、駆け抜けるベト7

日時:8月6日(水)15:00
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:出口大地
ヴァイオリン:前田妃奈
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:依田真宣

プログラム
ベートーヴェン:劇付随音楽「エグモント」Op.84序曲
ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ニ短調 Op.22
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92

[アンコール曲]
ソリスト・アンコール
ヨアヒム:スコティッシュ・メロディ
アンコール・アンコール
ヨーゼフ・シュトラウス:ピチカート・ポルカ

フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2025 東京フィルハーモニー交響楽団 ほとばしるヴィエニャフスキ、駆け抜けるベト714:20〜
フェスタサマーミューザKAWASAKI 2024サイト、公演詳細ページのご案内です。