2月13日、新国立劇場2025/2026シーズン ラインアップ説明会が開催され、次シーズンの演目が発表された。 新国立劇場主催の2025/2026シーズン バレエ&ダンス公演は過去最大希望の9演目73公演が開催されることが発表となり、吉田都 舞踊芸術監督が登壇した。

吉田都 新国立劇場 舞踊芸術監督 撮影:阿部章仁
来シーズン幕開けはフレデリック・アシュトン振付の『シンデレラ』。豊かな四季を奏でる音楽とそれを踊る春夏秋冬の妖精たち、大きなかぼちゃから変身した美しい馬車、シンデレラの魔法がとける瞬間の驚くような仕掛け、意地悪な姉妹が見せる愉快なマイムなど、見どころが多いバレエです。

『シンデレラ』撮影:瀬戸秀美
新国立劇場 2025/2026シーズン バレエ&ダンスの最大の目玉は2025年12月~2026年1月新制作にて上演される『くるみ割り人形』。オリヴィエ賞など数多くの賞を受賞し世界的に活躍している英国の振付家 ウィル・タケットが新国立劇場バレエ団に作品を作り上げる。ウィル・タケットが新国立劇場バレエ団に作品を作るのは、2023年に世界初演した『マクベス』に続き2作目。同じく『マクベス』を手掛けた美術・衣裳デザイナーのコリン・リッチモンドと共に、どのように『くるみ割り人形』の世界を創り上げるか期待がかかります!

『くるみ割り人形』コリン・リッチモンドによる美術模型
新制作でお披露目される『くるみ割り人形』ついて吉田芸術監督は、「公演の数が増えてきて、そろそろリフレッシュしたいと思いました」と新制作の動機を説明。続けて「(振付家の)ウィルさんには家族みんなで楽しめるような、明るく楽しいカラフルな作品にしてください」と依頼したことを付け加えた。
2026年2月に上演される「バレエ・コフレ 2026」では、20世紀の名作をトリプリビルで披露される。ハンス・ファン・マーネンの『ファイヴ・タンゴ』は新制作でタンゴの楽曲に乗せた情熱的な大人のバレエが堪能できる。「A Million Kisses to my Skin」はデヴィッド・ドウソンが来日し、直接指導されます。バランシンの『テーマとヴァリエーション』も併せて上演されますが、それぞれの作品でダンサーたちがどのように表現するかが大きな見どころとなっている。

『A Million Kisses to my Skin』©Takashi Shikama
レパートリー作品も充実のラインナップで、コロナ禍で中止となり、上演することができなかったケネス・マクミラン振付『マノン』は満を喫して2026年3月に上演される。衣裳やセットの貸出について吉田芸術監督は「傷むことを心配して、なかなか貸し出していただけないものですが、今回はロイヤル・バレエ団から一式お借りできることになりました。」とコメント。本場の衣裳やセットによる完成度が高い上演が今からとても楽しみです。

『マノン』撮影:瀬戸秀美
3月上演の「フレンズ・オブ・フォーサイス」は、ウィリアム・フォーサイスのショーケース作品で、日本初演となる。ステージ上での身体的コミュニケーションを通じてダンスの新たな可能性を探る実験的なショーケースとなっている。フォークダンス、ヒップホップ、バレエといったダンサーたちそれぞれのバックグラウンドとダンススタイルの類似点と相違点を探りながら、進化・成長の過程が表現される。

『フレンズ・オブ・フォーサイス』©Bernadette Fink
ロンドンで開催される英国ロイヤルオペラハウス公演に持って行きたかったと吉田芸術監督が語ったのは、牧阿佐美演出・改訂振付『ライモンダ』。新国立劇場では、格調高い古典名作『ライモンダ』を2004年に初演。牧阿佐美の入念な振付と演出、現代的でスピード感あふれるスペクタクルな舞台が展開され、ルイザ・スピナテッリの印象深い色彩と衣裳・装置は評判を呼んだ。吉田芸術監督は「近年上演が難しくなっていますが、とても素敵な作品」と同作品の魅力と価値について語った。

『ライモンダ』撮影:長谷川清徳
クラシック・バレエの代名詞である『白鳥の湖』は、2026年6月に上演。2021/2022シーズンの開幕作品として新制作し、大好評だったプロダクションが再登場する。ピーター・ライトによるプロダクションは、英国らしい演劇的要素が盛り込まれた作品となっており、舞台設定と各キャラクターの人物造形も明確で、ドラマティックな展開が特徴の究極の名作!

『白鳥の湖』撮影:鹿摩隆司
ネット配信についても触れ、昨年9月から3月まで半年間にわたり<新国デジタルシアター>バレエ公演『アラジン』を配信している。「今現在で63万回再生されています。海外からの反響も大きく、新国立劇場やバレエ団を知っていただくよい機会になっています。」と手ごたえを感じていた。
新国立劇場バレエ団のダンサーが2025 / 2026シーズンに出演する公演回数は合計76回。過去最多規模の公演回数となり、吉田芸術監督は「バレエ団にとっても、劇場にとっても良いことです。本番を重ねるごとに、ダンサーたちが成長していると実感を感じることができるので、ますますいろんなチャレンジができるようになります。」とダンサー達の成長と将来性に期待を込めていた。

吉田都 新国立劇場 舞踊芸術監督 撮影:阿部章仁
■新国立劇場 2025/2026シーズン バレエ&ダンス ラインアップ
〈9演目73公演〉
『シンデレラ』
2025年10月17日~10月26日
伊藤郁女『ロボット、私の永遠の愛』〈日本初演〉
2025年12月5日~7日
『くるみ割り人形』〈新制作〉
2025年12月19日~2026年1月4日
『バレエ・コフレ 2026』
2026年2月6日~8日
『マノン』
2026年3月19日~3月22日
『フレンズ・オブ・フォーサイス』〈日本初演〉
2026年3月25日~29日
『ライモンダ』
2026年4月25日~5月3日
『白鳥の湖』
2026年6月5日~6月14日
新国立劇場バレエ団 ダブル・ビル
『ストリング・サーガ(仮題)』〈新国立バレエ団委嘱作品・世界初演〉
『暗やみから解き放たれて』
2026年7月3日~7月5日



