【実食レポ】美食家を魅了する「星ヶ岡」のクラシカルコース《ザ・キャピトルホテル 東急》

東京の中心・永田町。国会議事堂や首相官邸にもほど近く、東京メトロ4路線が乗り入れる利便性を誇りながら、隣接する日枝神社の豊かな緑に包まれた静かな一角に佇む〈ザ・キャピトルホテル 東急〉。

1963年創業、60年以上の歴史を誇り、2010年のリニューアルオープン開業以来、国内外から多くのゲストを迎えてきた同ホテルは、日本の伝統的な美意識と現代的なラグジュアリーを融合させた、唯一無二の存在。全251室の客室は44㎡以上のゆとりある設計で、随所に日本の伝統建築の趣を取り入れた和モダンな空間が広がります。

都心にありながら、四季の移ろいを感じられる豊かな自然と、都会の喧騒を忘れさせる静けさ。洗練された「和のたしなみ」を通して、日常からそっと離れ、心をほどくような時間を過ごせることが、このホテルの大きな魅力です。

ホテルの魅力を語るうえで欠かせないのが、館内にある多彩なダイニング。そのなかでも、ひときわ存在感を放つのが、中国料理〈星ヶ岡〉です。

伝統を礎に、現代の感性を重ねる中国料理「星ヶ岡」


中国料理「星ヶ岡」エントランス

〈星ヶ岡〉は、中国料理の王道を大切にしながら、素材の持ち味を生かした繊細かつダイナミックな料理を提供するレストラン。中国料理のエッセンスを軸に、和食や西洋料理の技法も柔軟に取り入れ、伝統と革新を兼ね備えた一皿へと昇華しています。

そのルーツは、食文化の歴史に名を刻む「星岡茶寮」。北大路魯山人が主宰したこの名店の精神を受け継ぎ、料理そのものだけでなく、器や空間、もてなしに至るまで、食材の本質を見極める姿勢が息づいています。

シックで落ち着いた店内からは、赤松の木々を望むことができ、都会の中心にいることを忘れさせるような静謐な雰囲気も魅力。ビジネスでの会食から家族の記念日まで、特別なひとときを過ごしたいシーンにもふさわしい空間です。

ホテルの上質感を感じながら、周囲を気にせず料理と会話に集中できる個室空間


星ヶ岡個室

店内には大小7つの個室が用意され、ビジネスでの会食から家族の記念日、顔合わせなど、さまざまなシーンに対応。最大14名まで利用できるため、大切な人とゆっくり食卓を囲みたい夜にもふさわしい空間です。

料理だけでなく、空間、サービス、そして会話まで含めて楽しむ――。そんなホテルディナーならではの贅沢を感じられるのが、星ヶ岡の魅力です。

料理を手がけるのは、2021年にシェフに就任した山橋孝之氏。中国料理の本場で研鑽を積み、国内の名店で経験を重ねてきた確かな技術を礎に、〈星ヶ岡〉ならではの中国料理を追求しています。

高級食材を贅沢に用いた華やかな料理から、中国料理の基本を丁寧に守った王道の一皿まで。受け継がれてきた伝統に現代の感性を重ねた、〈星ヶ岡〉の料理。その味わいを、実際にいただきながら紹介していきます。

■星ヶ岡経典套餐
星ヶ岡クラシカルコース中国料理の王道を行くベーシックなコース
CLASSICAL DINNER COURSE

・開胃菜
「初めの口福」 お食事前 のお楽しみ
Selected appetizer

コースの幕開けを飾るのは、「初めの口福」と題されたひと皿。お食事前の楽しみとして供されたのは、長崎県産のブランド豚「諫美豚」を使ったチャーシューです。

長崎県諫早平野にある土井農場で、自家栽培の米「にこまる」や地下水を与えて丁寧に育てられた「諫美豚」。オレイン酸を豊富に含む脂は、甘みがありながら重たさやべたつきがなく、肉質は冷めても柔らかくジューシーなのが特徴です。

ひと口いただくと、まず驚かされるのは、豚肉特有の臭みをほとんど感じさせない、すっきりとした味わい。チャーシューならではのコクを楽しみながらも後味は軽やかで、脂の甘みがじんわりと舌に残ります。上質な脂だからこそ、濃厚さを感じさせながらも、次のひと口へ自然と箸が伸びるおいしさです。

添えられたマイクロハーブは、可憐な見た目だけでなく、爽やかな風味で味わいにアクセントをプラス。まろやかな豚の旨みを引き締め、ひと皿の中に心地よいリズムを生み出しています。

華やかさを競うのではなく、素材の持ち味を丁寧に引き出した「初めの口福」。これから始まる〈星ヶ岡〉のクラシカルな中国料理への期待を、静かに高めてくれる一品です。

・星岡凉四垪
星ヶ岡冷菜四種盛り合わせ
Four kinds of appetizers


右上:クラゲの頭の塩味仕立て
右下:鮑の山椒ソースがけ
左上:酔っ払い鶏の紹興酒漬け
左下:マナガツオの香味醤油揚げ

続いて登場したのは、中国料理の魅力を少しずつ楽しめる「星ヶ岡冷菜四種盛り合わせ」。ひと皿に盛り込まれたのは、クラゲの頭の塩味仕立て、鮑の山椒ソースが掛け、酔っ払い鶏の紹興酒漬け、マナガツオの香味醤油揚げの4品です。

右上は、クラゲの頭の塩味仕立て。印象的なのが、噛むほどに心地よく響くコリコリとした歯ごたえ。ほどよい塩味がクラゲの持ち味を引き立て、さっぱりとした後味に仕上げられています。シンプルな味付けだからこそ、素材の食感のよさが際立つ一品です。


クラゲの頭の塩味仕立て

右下は、鮑の山椒ソースがけ。鮑のやわらかな弾力と旨みに、山椒醤油の香りが重なります。山椒の風味は強く主張しすぎず、鮑の繊細な味わいを引き立てるアクセントに。


鮑の山椒ソースがけ

左上には、紹興酒の香りをまとわせた酔っ払い鶏。しっとりとした鶏肉に紹興酒の豊かな香りがふわりと広がり、奥行きのある味わいを楽しめます。

そして左下は、マナガツオの香味醤油揚げ煮。鰹の旨みを生かしながら、香味醤油の風味を重ねた落ち着きのある味わいです。薬味と合わせていただくことで、魚の旨みがより引き立ち、後味も軽やか。

4品に共通して感じられるのは、味付けが決して強すぎないこと。それぞれの素材が本来持つ旨みや食感を大切にし、必要な味わいだけを丁寧に添えている印象です。

コリコリ、しっとり、弾力のある食感など、ひと皿の中で異なる個性を楽しめるのも魅力。華やかさがありながら、端正で上品。〈星ヶ岡〉が大切にする「素材を生かす」という料理哲学を、最初のひと皿から感じさせてくれる冷菜の盛り合わせです。

・芹菜炒里脊
中国セロリと鶏ささみの塩味炒め
Sautéed chicken and Chinese celery with salt sauce

「芹菜炒里脊(中国セロリと鶏ささみの塩味炒め)」は、シンプルな塩味で仕上げることで、食材それぞれの持ち味を引き立てた一皿です。

主役の中国セロリは、一般的なセロリに比べて茎が細く、香りが非常に豊かなのが特徴。ひと口いただくと、シャキッとした歯ざわりとともに、セロリ特有の爽やかで清々しい香りが口いっぱいに広がります。

そこに合わせるのが、ふんわりとやわらかな鶏ささみ。あっさりとしたささみは、中国セロリの鮮烈な香りを受け止めながら、淡白な旨みを添えています。

味付けはあくまで上品な塩味。調味料で覆い隠すのではなく、素材の風味を生かす絶妙な加減です。中国セロリのシャキシャキとした食感と香り、ささみのしっとりとした口当たりが好対照で、軽やかながら満足感のある味わい。素材の持ち味を丁寧に引き出す〈星ヶ岡〉らしさが感じられる、端正な炒め物です。

・乾焼龍蝦球
フランス産イセエビのチリソース煮
Braised French lobster with chili sauce

まず目を引くのが、立体感のある華やかな盛り付けです。器の上に高さを出して盛られたイセエビは存在感もたっぷりで、テーブルに運ばれてきた瞬間から目を楽しませてくれます。

使われているのは、南インド洋に位置するフランス領セントポール島のイセエビ。冷たい海で育つため、身がぎゅっと引き締まっているのが特徴です。一般的なエビとは異なる、弾力のあるしっかりとした食感も、このイセエビならではの魅力。

その食感を損なわないため、火入れにもひと手間をかけています。絶妙な加減で火を通すことで、身の水分と弾力を保ち、噛んだ瞬間にはぷりっとした心地よい歯ごたえが。続いて、イセエビ特有の濃厚な甘みと旨みが口の中に広がります。

そして、贅沢な素材に合わせるのが、馴染み深いチリソース。エビチリは多くの人に親しまれている料理だからこそ、食べ慣れたおいしさを大切にしているそう。ほどよい辛みと甘み、コクのあるソースが、イセエビの豊かな風味を包み込みます。

高級食材ならではの特別感がありながら、味わいにはどこか親しみやすさがあるのも魅力。しっかりとした身の食感を楽しみ、濃厚な旨みを味わったあとには、チリソースの余韻が残ります。

目で楽しむ華やかな盛り付けから、素材の持ち味を引き出す繊細な火入れ、そして誰もが知るエビチリの味わいまで。贅沢な素材を身近な料理へと落とし込むことで、記憶に残る一皿に仕上がっています。

・北京片皮鴨
北京ダックと「きたほなみ」の春餅 星ヶ岡特製甜麺醤とともに
Roasted duck skin Beijing style with Star Hill original miso paste sauce

切り分けられた北京ダックは、艶やかに焼き上げられた皮が美しく、見るからに香ばしそう。ひと口いただくと、パリッとした皮の心地よい食感に続いて、内側からジューシーな旨みが広がります。皮の香ばしさと肉のしっとりとした味わいが重なり、北京ダックならではの贅沢なおいしさを堪能できます。

そして、この一皿でぜひ注目したいのが、北京ダックを包む薄皮「春餅」です。中国料理では「カオヤーピン(烤鴨餅)」や「荷叶餅(ホーイエビン)」と呼ばれる、小麦粉から作る中国風のクレープ。〈星ヶ岡〉では北海道産の良質な小麦「きたほなみ」を使い、一枚一枚、丁寧に手焼きしています。

「きたほなみ」はグルテン量が少ない品種で、繊細な口当たりが特徴。その薄さからは想像できないほど香ばしく、小麦の風味もしっかりと感じられます。手焼きならではの焼きのニュアンスも加わり、一般的な春餅とはひと味違う存在感です。

そこに合わせるのが、〈星ヶ岡〉特製の甜麺醤。濃厚なコクとほどよい甘みのある甜麺醤が、香ばしい北京ダックの皮と春餅をつなぎ、味わいをぐっと引き立てます。

春餅に北京ダック、甜麺醤、そして野菜をのせて包めば、パリッとした皮、ジューシーな身、シャキシャキとした野菜、まろやかな甘みの甜麺醤がひと口に。異なる食感と風味が重なり合い、噛むほどにおいしさが広がります。

手焼きの春餅、特製甜麺醤まで、ひとつひとつに丁寧な仕事が感じられる北京ダック。伝統的な料理だからこそ、素材と仕立ての違いが際立つ一品です。

・紅焼金魚翅
吉切鮫尾鰭ふかひれの醤油煮 鶏白湯の饗宴
Braised shark fin soup with soy sauce and slow cooked chicken broth

コースの中でもひときわ存在感を放つのが、「紅焼金魚翅(吉切鮫尾鰭ふかひれの醤油煮 鶏白湯の饗宴)」。シェフ 山橋孝之氏が手がける、〈星ヶ岡〉のシグネチャーディッシュのひとつです。

使われているのは吉切鮫の尾びれ。繊維が細く、ふかひれの姿煮に適した上質な部位で、今回は宮城県気仙沼産のものが使われています。

スプーンを入れると、ふかひれの繊維がほぐれながら、ぷるりとしたゼラチン質が舌に触れます。しっかりとした繊維感がありながら口当たりはなめらかで、噛みしめるほどにふかひれならではの食感を楽しめる、満足感の高い味わいです。

そこに重なるのが、醤油の濃密な旨みと、じっくり炊き上げた鶏白湯スープ。醤油の深いコクがふかひれにしっかりと絡み、濃厚でありながら、鶏白湯のまろやかなコクが全体を包み込むことで、奥行きのある味わいに仕上がっています。

ひと口、またひと口と味わうほどに、スープの旨みがじわじわと広がり、思わず唸るほどの濃厚な味わい。それでいて、ふかひれの繊細な食感を邪魔することなく、主役の魅力をしっかりと引き立てています。

そして、この一皿には山橋氏のさらなるこだわりが。生産者との対話を重ねるなかで、今年からふかひれの戻し方や火入れの工程を見直したといいます。ふかひれの旨みを閉じ込めることを意識した丁寧な仕事によって、より深い旨みを引き出しています。

・彩椒和牛肉
黒毛和牛と彩りパプリカの青椒牛肉絲
SautéedKuroge Wagyu with julienned bell peppers

中国料理の定番「青椒牛肉絲」を、黒毛和牛と彩り豊かな野菜で仕立てた一皿。本日は北海道産の黒毛和牛を使用し、ピーマン、パプリカ、筍を細切りにして炒めています。味付けには紹興酒や醤油を用い、素材の旨みを引き立てる、奥行きのある味わいに。

ひと口いただいてまず感じるのが、味付けの絶妙さです。醤油のコクに紹興酒の香りが重なり、黒毛和牛の旨みをしっかりと引き立てながら、後味は軽やか。濃すぎることなく、箸が自然に進む味わいです。

料理で特に印象的なのが、野菜の食感のコントラスト。ピーマンやパプリカ、筍はそれぞれの食感を生かすことを考え、細かなところまで配慮してカットされています。ひと見では繊細な細切りですが、口に運ぶとシャキシャキとした歯ざわりが鮮明に感じられ、切り方がそのまま食感につながっていることがわかります。

加熱の加減も見事。野菜にしっかり火を入れながらも、みずみずしさと歯ごたえを失わせない絶妙な仕上がりです。ピーマンとパプリカの爽やかな風味、筍の心地よい歯ざわり、そして黒毛和牛の柔らかな旨みが、ひと皿の中でバランスよく重なります

・爽口醋滷面
青韮と山椒香る海老と豚肉入り冷やし麺
Cold salty noodle soup with shrimps, garlic chives and minced pork meat

コースの締めに登場したのは、夏の〈星ヶ岡〉で毎年楽しみにしているお客様も多いという「爽口醋滷面」。青韮、豚肉の挽肉、海老を合わせた、爽やかな味わいの冷やし麺です。単品でも提供される人気の一品で、毎年この季節を心待ちにするファンがいるというのも納得です。

卵麺のつるりとなめらかな口当たりに、ほどよいコシがあり、冷たいスープとの相性も抜群です。

料理の印象を決めるのが、酢と鶏清湯をベースに、山椒を効かせたスープ。酢の爽やかな酸味に鶏清湯のまろやかなコクが重なり、そこへ山椒の香りがふわり。ピリッとした刺激がアクセントになり、後味を軽やかに引き締めています。

ひと口すすると、まず感じるのは清々しい酸味。そのあとから鶏清湯の旨みと食材の甘みが広がり、最後に山椒の香りが鼻に抜けていきます。酸味、旨み、香りのバランスが絶妙で、暑い季節でもするすると食べ進められる味わいです。

特に驚かされたのが海老の食感。コリコリとした歯ごたえが心地よく、冷やし麺の具材とは思えないほど存在感があります。海老の火入れや締め方にも工夫を凝らしているそうで、その丁寧な仕事が、この独特の食感につながっています。

青韮の風味、豚肉の旨み、海老の甘み。それぞれの素材の持ち味を感じながら、スープの酸味と山椒の香りが全体を軽やかにまとめています。特に、食材の自然な甘みとスープの酸味のバランスが素晴らしく、後を引くおいしさです。

「ありそうで、ほかにはない」。そんな表現がぴったりくる、個性豊かな冷やし麺。毎年夏に登場するのを楽しみにしているお客様が多いというのも頷けます。

今回はコースの一品としていただきましたが、単品でも味わえる人気メニュー。暑い季節にこそ食べたくなる、軽やかで爽やかな味わいながら、海老や豚肉、卵麺によってしっかりと満足感も得られる一杯です。

なお、〈星ヶ岡〉では「五目冷やしそば」も自慢の一品とのこと。こちらも夏季限定の一品で、ぜひ来年こそは味わってみたいところです。

・餐后水菓盤
デザートと中国茶のペアリング
Pairing of dessert and Chinese tea

コースの最後を飾るのは、夏の季節感をたっぷりと感じさせる「デザートと中国茶のペアリング」。

器の下には、みずみずしい梨、メロン、スイカを忍ばせ、上には北海道小樽産の白ぶどう「ナイアガラ」100%ジュースを使ったシャーベットをふわりと重ねています。シャーベットに使用しているのは、オサワイナリーのクラフトジュース。手摘みした完熟ナイアガラの爽やかな甘みと芳醇な香りを生かした、軽やかな味わいです。

ひと口いただくと、シャーベットのひんやりとした口当たりと、果実の瑞々しい甘みが広がります。梨やメロン、スイカはそれぞれの食感と甘みが楽しめ、シャリッとしたシャーベットとのコントラストも心地よい。夏の暑さを忘れさせてくれるような、清涼感のあるデザートです。

料理の余韻を重たく残すことなく、最後はすっと軽やかに。フルーツの自然な甘みと白ぶどうの爽やかな酸味が心地よく、コースの締めくくりにふさわしい、さっぱりとした一皿です。

そして、デザートとともに供されるのが「桂花茶」。金木犀の花を思わせる、甘く華やかな芳香を持つ中国茶です。ひと口飲むと、ふわりと広がる花の香りが口の中を優しく包み込み、果実の甘みをすっきりと流してくれます。

濃厚で甘い芳香には、気持ちをゆったりと落ち着かせるような心地よさも。爽やかなフルーツのデザートと、華やかな香りの桂花茶を合わせることで、食後の時間まで優雅に楽しめるペアリングになっています。

夏らしい瑞々しさと涼やかさを感じさせるデザートに、金木犀の香りが印象的な中国茶。最後の一口まで軽やかに楽しめる、心地よいコースのフィナーレです。

●料理とのペアリングを楽しむ、星ヶ岡のドリンクセレクション

〈星ヶ岡〉では、中国料理との相性を考えた多彩なドリンクを用意。ワインや紹興酒はもちろん、中国茶やノンアルコールドリンクまで、料理やシーンに合わせて選べるのが魅力です。

中国料理の味わいをより深く楽しむなら、やはり紹興酒は外せません。芳醇な香りとまろやかなコクが、肉料理や濃厚な味わいの料理に寄り添い、料理との一体感を楽しませてくれます。

一方、爽やかな酸味と果実味を持つ白ワインは、海鮮や冷菜、野菜料理などに合わせやすく、コースの味わいを軽やかに引き立てます。

食後には、中国茶の豊かな香りを楽しむのもおすすめ。料理の余韻をすっきりと整えながら、ゆったりとした時間へと導いてくれます。

さらに、季節のフェアでは、産地の果実や食材を生かしたクラフトジュースも登場。アルコールを飲まない方も、料理とのペアリングを楽しめる選択肢が用意されています。

平日のディナーコースでは、料理一皿一皿の味わいに合わせてドリンクを選ぶことで、食事の楽しみ方がさらに広がります。伝統的な中国料理に寄り添う紹興酒から、ワイン、中国茶、ノンアルコールドリンクまで。その日の料理や気分に合わせて、自分好みの一杯を見つけてみてはいかがでしょうか。

・クラウディー ベイ ソービィニヨン ブラン

コースとともにいただいたのは、ニュージーランドを代表するワイナリーのひとつ、クラウディー ベイのソーヴィニヨン・ブラン。

グラスに注ぐと、柑橘やハーブを思わせる爽やかな香りが広がります。ひと口含むと、キリッとした酸味とみずみずしい果実味が心地よく、すっきりとした後味へ。軽やかな飲み口ながら、香りにはしっかりとした存在感があります。

今回のコースでは、冷菜や海老、野菜を使った料理など、素材の風味を生かした料理が続きます。そんな料理に合わせると、ソーヴィニヨン・ブランの爽やかな酸味が口の中をリフレッシュし、次のひと口へと自然につないでくれます。

・古越龍山 金龍

中国料理とともにいただいたもう一杯は、中国を代表する紹興酒「古越龍山 金龍」。

グラスを口元に運ぶと、紹興酒特有の芳醇な香りがふわりと広がります。ひと口含むと、まろやかな口当たりの中に、穏やかな甘みとコク。角のない柔らかな味わいで、料理と合わせても主張しすぎず、じっくりと楽しめる一杯です。

今回のコースでは、香りづけに紹興酒を使った料理が登場し、相性は抜群。特に黒毛和牛の青椒肉絲のような、醤油や紹興酒の風味を生かした料理と合わせると、料理の旨みを受け止めながら、紹興酒の奥行きがさらに感じられます。

また、北京ダックの濃厚な甜麺醤とも好相性。甘みとコクのある甜麺醤に紹興酒の豊かな香りが重なり、口の中に残る余韻をゆっくりと楽しめます。

・白毫銀針/福建省

中国・福建省を代表する白茶「白毫銀針」。中国茶のなかでも特に繊細で、淡く上品な味わいを楽しめるお茶です。

ひと口含むと、やわらかく清らかな香りが広がり、ほのかな甘みを感じる穏やかな口当たり。渋みは控えめで、すっと消えていくような軽やかな余韻が印象的です。

華やかさを前面に出すというより、静かに広がる繊細な香味が魅力。食事の余韻を邪魔することなく、口の中をすっきりと整えてくれます。

今回のコースのように、ふかひれや北京ダックなどコクのある料理から、爽やかな冷やし麺、そしてフルーツを使ったデザートへと味わいが移ろう食事の締めくくりにも好相性。最後に白毫銀針をゆっくり味わうことで、華やかな料理の余韻を穏やかに締めくくることができます。

繊細な香りと上品な甘みを楽しむ、食後にふさわしい一杯。ゆったりとした余韻を残しながら、コースを美しく締めくくってくれました。

・陸前高田「神田葡萄園」ーカンダクラフトジュース
県産りんごと北限のゆず

今回いただいたのは、〈ザ・キャピトルホテル 東急〉で9月27日まで開催されているオーダー式バイキング「岩手県食材フェア」の提供ドリンクから選んだ、神田葡萄園の「カンダクラフトジュース 県産りんごと北限のゆず」。

ストレートとソーダ割から選べるため、今回はソーダ割をチョイスしました。

グラスに注がれたジュースは、りんごのまろやかな甘みをベースに、北限のゆずならではの爽やかな香りと酸味が重なる、すっきりとした味わい。ソーダで割ることで、炭酸の軽快な刺激が加わり、より爽やかで軽やかな飲み口に仕上がっています。

りんごの甘みはしっかりと感じられながら、ゆずの清々しい酸味が後味をキュッと引き締めるため、甘さが重たく残りません。食事中にも合わせやすく、口の中をリフレッシュしてくれる一杯です。

中国料理との相性もよく、コクのある料理の合間にいただくと、炭酸とゆずの香りが口の中をさっぱりと整えてくれます。特に今回のコースでは、濃厚なふかひれ料理や甜麺醤を使った北京ダックなど、味わいに深みのある料理が続くため、こうした爽やかなドリンクが心地よいアクセントに。

さらに、今回印象に残ったのが、ザ・キャピトルホテル 東急で使用されている「木のストロー」。国産材を約0.15mmの薄さにスライスし、斜めに巻いて作られたもので、手に取ると木の温もりが感じられます。口当たりもプラスチック製とは異なり、さらりと自然。ドリンクを楽しみながら、ホテルのサステナブルな取り組みに触れられる、嬉しい体験でした。

伝統を味わいながら、今を感じる中国料理

今回いただいた「星ヶ岡クラシカルコース」は、ふかひれや北京ダック、イセエビ、黒毛和牛といった華やかな食材を楽しみながら、その根底にあるのは「素材をどう生かすか」という丁寧な仕事でした。

一皿ごとに食感や香り、火入れに細やかな工夫が施され、伝統的な中国料理でありながら、重たさを感じさせないのも印象的。冷菜から始まり、濃厚なふかひれ、香ばしい北京ダック、そして爽やかな冷やし麺、フルーツと中国茶へ――。味わいの流れまで計算しつくされた、満足度の高いコースです。

落ち着いた空間も含めて、料理だけではなく「その時間そのもの」を楽しめるのが、星ヶ岡の魅力。

伝統を大切にしながら、現代の感性で進化を続ける中国料理。ザ・キャピトルホテル 東急という特別な場所で、大切な人とゆっくり味わいたいディナーです。

■中国料理「星ヶ岡」シェフ 山橋 孝之 氏(Takayuki Yamahashi)


中国料理「星ヶ岡」シェフ 山橋 孝之 氏

1978年、島根県生まれ。十代の頃から横浜中華街の飲食店で研鑽を積み、24歳で中国へ渡り本格的に中国料理を学ぶ。帰国後、都内の中国レストランでシェフを歴任し、2008年に入社、2010年にザ・キャピトルホテル 東急の開業に合わせて中国料理「星ヶ岡」に着任。2021年6月より現職。

日本中国料理協会主催のコンクールでは、2018年に銀賞、2019年に金賞を受賞。また、2023年には東京都優良調理師に対する知事表彰を受け、2024年には陳建民中国料理アカデミー賞を受賞するなど、数々のコンテストで優秀な成績を収める。さらに、国際料理コンクール「2024世界厨王台北争覇賽」の日本代表に選出される。2022年より公益社団法人日本中国料理協会理事。自身の礎となる“伝統的な中国料理”を大切にしながらも、時には和食や西洋料理の知識・技術を織り交ぜ、中国料理における『不易流行』を追い求め続けている。

■中国料理「星ヶ岡」
―シックな空間で上質な中国料理を―

基本スタイルを守りつつ、繊細かつダイナミックなメニューを提供する「星ヶ岡」。ふかひれなどの高級食材を使用した、ここでしか味わえない中国料理が堪能できます。店内には最大14名まで利用できいただける7つの個室を用意。ビジネスシーンからプライベートまで用途に合わせて幅広く利用できるのも魅力です。土・日・祝日には、ご家族連れにも人気の星ヶ岡伝統のオーダー式バイキング「スペシャルトリート」を開催しています。

座席
86 席

個室
あり

フロア
2F

営業時間

月~金

11:30~15:00 (L.O.14:00)
17:30~22:00 (L.O.21:00)

土・日・祝日

11:30~15:00 (L.O.14:00)
17:00~22:00 (L.O.21:00)

電話番号
03-3503-0871

中国料理「星ヶ岡」 | ザ・キャピトルホテル 東急
中国料理「星ヶ岡」では、土・日・祝日限定のオーダー式バイキング「スペシャルトリート」を開催。ビジネス会食やお祝いなどに最適な個室もご用意しております。営業時間11:30~15:00、17:30~22:00。個室7室あり。

■ザ・キャピトルホテル 東急

都心の利便性と閑静な落ち着きを兼ね備えた、四季の移ろいを感じられる希少な場所に立地。洗練された和のたしなみで日常から解き放たれる「和らぎ」をお届けする、世界に一つだけのホテルです。東京の街並みを望むパノラマビューが魅力の全251室の客室のほか、多彩なレストラン&バー、20mのインドアプールを有するフィットネスクラブ等の施設も充実。世界的に権威あるトラベルガイド「フォーブス・トラベルガイド」のホテル部門にて、6年連続5つ星を獲得しています。

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東京・永田町にあるザ・キャピトルホテル東急は、銀座線・南北線 溜池山王駅直結の好立地ながら、隣接する日枝神社の豊かな緑が楽しめるラグジュアリーホテル。洗練された和モダンな空間で、上質なやすらぎをお届けします。