2026年4月、銀座に新たな鉄板焼きの名店が誕生しました。
その店の名は「銀座 祇園ステーキ新吾」。
京都・祇園で70年以上にわたり暖簾を守り続け、地元の食通や芸妓・舞妓、役者、文化人たちに愛され続けてきた老舗鉄板焼き店が、初めて東京へ進出した記念すべき一号店です。
さらに2026年5月には池袋にも出店。長年京都だけで営業を続けてきた老舗が、満を持して首都圏へ歩みを進めました。
京都・祇園の奥座敷にひっそりと佇む”知る人ぞ知る名店”
京都・祇園で「美味しいステーキは?」と聞けば、多くの人が真っ先に名前を挙げるのが「ステーキハウス新吾」。

祇園・辰巳大明神のすぐ近く。
石畳の路地を奥へ進むと、柔らかな灯りがともる一軒が現れます。
観光客向けに派手な看板を掲げるわけでもなく、長年口コミと紹介だけで予約が埋まる店として知られ、京都の常連客はもちろん、全国の美食家が訪れる存在となりました。
公式ホームページやSNSで大々的な発信を行わなくても支持され続けてきた背景には、「本当に美味しいものを求める人が自然と集まる店」という確かな評価があります。
肉の仕入れを支える京都最古の肉問屋「モリタ屋」

新吾の最大の特徴は、肉への徹底したこだわり。
仕入れ先は、明治2年(1869年)創業、京都で最初の牛肉卸とされる老舗「モリタ屋」。
文明開化とともに京都の食文化を支えてきた名門肉問屋であり、150年以上にわたり最高品質の和牛を扱い続けています。
そのモリタ屋から厳選して仕入れる近江牛や京都牛の黒毛和種・雌牛(未経産牛)のみを使用。中でもフィレは希少部位であるシャトーブリアンを提供し、肉質を見極めながら一枚一枚最適な火入れを行います。
仕上げは、長年受け継がれる特製のたまり醤油とバターのソース。
素材を引き立てるために余計な装飾を加えず、「肉そのものの旨味」を最大限に引き出すことを何より大切にしています。
京都で磨かれた鉄板焼き文化

新吾の鉄板焼きは、豪快なパフォーマンスを前面に出すスタイルではありません。
職人が肉の状態を見極め、
・焼き加減・火入れの時間・休ませるタイミング
そのすべてを計算し、一番美味しい瞬間を提供することを重視しています。
カウンター席では目の前で繰り広げられる職人の所作、焼き上がる音、立ち上る香りまでもが料理の一部。
派手な演出ではなく、「技術で魅せる鉄板焼き」が京都らしい美学を感じさせます。
なぜ今、東京進出なのか

長年、新吾は京都祇園だけで営業を続けてきました。
そのため、「新吾を食べるためだけに京都へ行く」というファンも少なくありませんでした。
しかし、予約が取りづらい状況が続く中、「東京でも味わいたい」という声が年々増加。
そうした期待に応える形で、2026年4月、銀座への出店が実現します。
日本を代表する美食の街・銀座は、祇園と同じく、老舗や名店が自然と共存する街。
華やかさだけではなく、本物を知る人が集まる土地だからこそ、新吾の世界観とも見事に重なります。
京都で培われた鉄板焼き文化を、そのまま東京へ届ける。
それが銀座店誕生の背景にあります。
銀座店は”祇園らしさ”をそのまま再現
銀座駅から徒歩約3分。
ビル6階にひっそりと構える店舗は、まさに大人の隠れ家。
店内は黒と木目を基調とした高級感ある空間で統一され、入口正面には存在感のある鉄板カウンターが設けられています。

座席は、
・鉄板を囲むカウンター9席・個室5室
を備えています。

個室
カウンターでは料理人との距離が近く、ライブ感あふれる鉄板焼きを楽しめる一方、個室は接待や記念日にも適した落ち着いた空間。
完全個室ではありませんが、半個室仕様となっており、周囲を気にせずゆったりと食事を楽しめます。
京都・祇園本店の「静けさ」や「品格」をそのまま銀座へ持ち込んだような空気感が印象的です。70年以上京都・祇園で磨き続けた技術と伝統、京都最古の肉問屋モリタ屋が支える最高級和牛、そして長年愛されてきた祇園の鉄板焼き文化を、そのまま東京へ運んできた一軒です。
京都まで行かなければ味わえなかった一皿が、いま銀座で体験できる。
そんな一店だからこそ、料理への期待も自然と高まります。
それでは実際にコースをいただきながら、内容を詳しくレポートしていきます。
【近江牛フィレ・サーロイン】おまかせコース 〈11品〉
◆季節の逸品~自家製胡麻豆腐の揚げ出し

コースの幕開けを飾るのは、「自家製胡麻豆腐の揚げ出し」。
ひと口いただくと、まず驚かされるのは食感のコントラストです。薄衣をまとわせて揚げた表面はサクッと軽やか。それに対して中の胡麻豆腐は、とろけるようになめらかで濃厚な胡麻の風味が口いっぱいに広がります。
たっぷりとかけられた醤油ベースの出汁は、上品でやさしい味わい。胡麻豆腐本来のコクを包み込みながら、後味は驚くほどすっきりとしており、コースの始まりにふさわしい一品です。
添えられた蓮根の素揚げは、カリッとした軽快な食感がアクセントとなり、やわらかな胡麻豆腐との対比が印象的。さらに山葵を合わせれば、爽やかな辛味が全体を引き締め、味わいに心地よい変化をもたらします。
派手な演出はありませんが、一皿の中で食感、香り、出汁の旨みが丁寧に組み立てられており、京都・祇園の繊細な仕事ぶりを感じさせる完成度の高いスターターでした。
◆3種のオートブル ~キャビア・車海老・牛タタキ~

続いて登場したのは、彩り豊かな「3種のオードブル」。
キャビア、車海老、和牛のタタキを一皿に盛り込んだ、コースの華やかさを印象づける前菜です。見た目にも美しく、一品ごとに異なる味わいが楽しめる構成で、自然と期待が高まります。
まず目を引くのは、たっぷりと添えられたキャビア。添えられた香ばしいトーストにのせていただくと、キャビア特有の上品な塩味と濃厚な旨みが口の中で広がり、シンプルながら贅沢な味わいを堪能できます。軽やかな食感のトーストとの相性も良く、素材の良さをダイレクトに感じられる一品です。
車海老は、ぷりっと弾力のある食感と上品な甘みが印象的。新鮮な野菜とともにいただくことで、口の中がさっぱりと整えられ、次のひと口へと自然につながります。
そして、この日の主役ともいえる和牛のタタキには、「しんたま」の中でも中心部に位置する希少部位「シンシン」を使用。赤身ならではの濃厚な肉の旨みを持ちながら、驚くほどやわらかな口当たりで、噛むほどに上質な甘みが広がります。

そのままでも肉本来の美味しさを十分に感じられますが、キャビアを合わせることで塩味と旨みが加わり、和牛の味わいがより一層引き立つ贅沢な組み合わせに。添えられた粒マスタードが爽やかなアクセントとなり、最後まで飽きることなく楽しめました。
見た目の華やかさだけでなく、一つひとつの素材の魅力を丁寧に引き出した、祇園らしい品の良さを感じる前菜でした。
◆季節のスープ~とうもろこしのポタージュ

オードブルの後に供されるのは、季節の恵みを感じられる「とうもろこしのスープ」。
スプーンを入れた瞬間に伝わるほど濃厚なとろみがあり、ひと口含むととうもろこし本来の自然な甘みが口いっぱいに広がります。しっかりとした濃度がありながら、不思議と重たさやくどさはなく、後味は驚くほど軽やか。素材の持つ風味を丁寧に引き出した、上品な味わいに仕上げられています。
余計な味付けに頼らず、とうもろこしそのものの甘みと旨みを主役に据えた一杯は、シンプルだからこそ素材の質の高さと職人の技術が伝わる一品。コースの流れの中で口当たりを優しく整えながら、これから続くメインへの期待を高めてくれる、完成度の高い季節のスープでした。
◆フレッシュサラダ~シンプルだからこそ際立つ素材の美味しさ

濃厚なスープの後には、口の中をさっぱりとリセットしてくれるフレッシュサラダが登場。レタスやトマト、きゅうり、パセリといった瑞々しい野菜をシンプルにまとめた一皿で、素材本来の爽やかさを楽しめます。
印象的だったのは、仕上げに散りばめられた揚げ玉ねぎ。カリッとした香ばしい食感と甘みがアクセントとなり、みずみずしい野菜とのコントラストが心地よく、シンプルなサラダに奥行きを与えています。コースの合間に供される一皿として、次の料理へと気持ちよくつないでくれる存在でした
◆蒸物~帆立の旨みを閉じ込めた上品な茶碗蒸し

続いていただいたのは、「帆立の茶碗蒸し」。蓋を開けると、なめらかな茶碗蒸しの上に艶やかな餡がたっぷりとかけられ、中央には香ばしく揚げた帆立の貝柱と三つ葉が添えられています。見た目からも和の繊細さが感じられる、上品な一品です。
茶碗蒸しは驚くほどなめらかな口当たりで、出汁のやさしい旨みが全体を包み込みます。餡が加わることで一体感が生まれ、最後まで熱々のまま楽しめるのも嬉しいポイントです。
主役となる帆立は、外側を香ばしく揚げることで旨みが凝縮され、ふっくらとした身質と豊かな甘みを存分に堪能できます。揚げたことで生まれる香ばしさが茶碗蒸しのやさしい味わいに絶妙なアクセントを添え、お酒のお供としても楽しみたくなる味わいでした。

派手さではなく、出汁の旨み、帆立の風味、そして繊細な火入れで魅せる、京都らしい丁寧な仕事が光る一品です。
◆温野菜~素材の甘みを引き出した蒸し料理と自家製いか焼売

続いて運ばれてきたのは、せいろで蒸し上げられた温野菜と自家製いか焼売。
蓋を開けた瞬間に立ち上る湯気とともに、素材のやさしい香りが広がります。蒸したてのまませいろで提供される演出も心地よく、目でも季節感を楽しめる一品です。
主役の自家製いか焼売は、食べ応えのある大ぶりなサイズ。ふっくらと蒸し上げられた生地の中には、いかの旨みがぎゅっと凝縮されており、豊かな風味が広がります。まずはそのままで素材本来の味わいを楽しみ、続いてポン酢を合わせると爽やかな酸味が加わり、後味は驚くほど軽やか。シンプルながら完成度の高い一品です。
添えられた温野菜は、じゃがいも、にんじん、玉ねぎという王道の組み合わせ。それぞれがじっくりと蒸されることで甘みが引き出され、素材本来の美味しさを存分に味わえます。
薬味には塩、醤油、そして金山寺味噌が用意されており、味わいの変化を楽しめるのも魅力。特に金山寺味噌は、豊かな香りとほどよい甘み、深いコクが印象的で、野菜との相性はもちろん、そのままでも酒肴として楽しめるほどの存在感があります。
肉料理へ向かう前に、蒸し料理ならではのやさしい味わいで心と体を整えてくれる一皿。素材を生かす京都らしい繊細な仕事ぶりが感じられる、満足度の高い逸品でした。
◆メイン~近江牛フィレもしくはサーロイン

近江牛のサーロイン
いよいよコースのメインとなる鉄板焼きへ。
今回は、近江牛の「フィレ」または「サーロイン」から選べるメインディッシュで、サーロインをいただきました。

目の前の鉄板では、職人が肉の状態を見極めながら丁寧に火入れを進め、最後は豪快なフランベを披露。

立ち上る炎と香ばしい香りが食欲を刺激し、鉄板焼きならではのライブ感を存分に楽しませてくれます。

焼き上がった近江牛サーロインは、美しい焼き色をまとい、ひと口頬張ると上質な脂がじゅわっと溶け出します。その口どけは驚くほど軽やかで、「飲み物のよう」と表現したくなるほど。赤身の濃厚な旨みと脂の甘みが絶妙なバランスで重なり、日本三大和牛の一つに数えられる近江牛の実力を改めて実感します。

仕上げには、たっぷりと散りばめられたカリカリのガーリックチップが香ばしさを添え、食感のアクセントに。特製の濃厚なバターソースは肉の旨みをさらに引き立て、コク深い味わいを演出します。

一方で、添えられたレモンを搾れば爽やかな酸味が加わり、和からしを合わせれば心地よい辛味が肉の甘みを引き締めるなど、味わいの変化も楽しめます。最後まで飽きることなく、自分好みの食べ方で堪能できるのも魅力です。
なお、複数人で訪れるならフィレとサーロインをそれぞれ注文し、食べ比べを楽しむのもおすすめ。部位ごとの個性を比べることで、近江牛の奥深い魅力をより一層味わうことができます。
◆本日の御食事

コースの締めには、鉄板焼きの定番ともいえるガーリックライスが登場。
鉄板で香ばしく炒められたご飯は、一粒一粒がパラリと仕上がり、ガーリックの香りがふんわりと広がります。味付けはあっさりとしており、にんにくの風味を程よく感じながらも重たさはなく、近江牛を味わった後でも心地よく楽しめる一杯です。
セットには、ほっとする味わいの香の物が添えられます。香の物は、ほんのり甘みのあるべったら漬け、京都らしい風味が楽しめるしば漬け、そして爽やかなきゅうりの浅漬けの三種盛り。それぞれ異なる味わいと食感が、あっさりとしたガーリックライスによく合い、最後まで飽きることなくいただけます。
派手さはありませんが、コース全体をすっきりと締めくくる、満足感のある一皿でした。
◆デザート

食後のデザートは、柚子のシャーベット。
スプーンを口に運ぶと、柚子ならではの爽やかな香りがふわりと広がり、ほどよい酸味が口の中を心地よくリセットしてくれます。シャーベットならではの軽やかな口どけとシャリっとした食感も心地よく、ここまで続いた鉄板焼きコースの余韻をすっきりと締めくくる一品です。後味は非常に爽快で、濃厚な料理のあとでも重さを感じさせません。
最後には温かいほうじ茶も提供され、香ばしい香りとやさしい味わいに癒やされながら、コースの締めくくりにふさわしい穏やかなひとときを過ごすことができました。
前菜からデザートまで、一皿ごとに京都らしい繊細な仕事が感じられる内容で、祇園で長年培われてきたおもてなしの精神を銀座でも存分に堪能できるコースでした。
■銀座 祇園ステーキ新吾

店名:銀座 祇園ステーキ新吾
電話:03-6281-4158
住所:東京都中央区銀座7-10-8 第五太陽ビル 604
アクセス:
東京メトロ銀座線 銀座駅 徒歩約3分
東京メトロ日比谷線 東銀座駅 徒歩約4分
JR新橋駅 徒歩約8分
営業時間:
《ランチタイム》
全日 11:30〜14:00
《ディナー》
月〜金 17:00〜23:00
土・日・祝日 16:00〜23:00



