【実食レポ】鉄板焼き「風音」の看板ディナーコース!《ストリングスホテル東京》

品川上空から東京を一望できるラグジュアリーホテルとして知られるストリングスホテル東京インターコンチネンタル。26階の「ザ・スコア・ダイニング」は、音楽を共有するために必要な“楽譜”になぞらえた4つのレストランが所在し、開放感ある吹抜けが素敵な美空間です。

職人の技を堪能しながら、選び抜かれた特選牛と山の幸、海の幸を心ゆくまで愉しませてくれる鉄板焼レストランが「風音(かざね)」。

アトリウムの中央、「リュトモス」と「メロディア」の奥に位置し、リズム、メロディ、ハーモニーの3つの要素が融合した美しい音楽に、鉄板の上で食材を焼く音や立ちのぼる香りが心を躍らせます。

歌舞伎の下座音楽にもある「風音(かざおと)」から着想を得、音色のバリエーションや変化を歌舞伎や雅楽の伝統的な舞台構成である「序破急」と捉え、ディナーとランチそれぞれ3 種類ずつ鉄板焼コースを提供しています。開放的なラグジュアリー空間で繊細かつエレガントなパフォーマンスが楽しめます。

カウンター越しにシェフと会話を楽しみながら、同レストランを代表する看板ディナーコース「風音」を賞味しました。

■ストリングスホテル東京インターコンチネンタル
鉄板焼ディナーコース「風音」

・鮪の共演
キスのカダイフ包み ロメスコソース

今宵のディナーの幕開けは、冷製オートブルと温製オートブル。


左三品:鮪の共演、右:キスのカダイフ包み ロメスコソース

冷製オードブル三品は、全て生の鮪を使用しています。

左には、大きめにカットされた角型の鮪にアボカドとポン酢のソースをあしらっています。まったりとしたアボカドと、さっぱりしたポン酢が絶妙に絡み、鮪の旨みを引き立てています。和と洋の見事な調和が楽しめます。マグロの周りには、金木犀とジュニパーベリーのパウダーが付いています。

中央には、まさに“和”の代表、ジャパニーズスタイルの刺身。醤油麹を添えていただきました。見た目の素朴さに反して、口に含むとまろやかな深みがじわり。醤油麹は角を取った優しい塩味があり、鮪の旨味が際立っています。

鮪の共演(三品)の右側は、小さなアートピース。米粉のクレープの上に、鮪のタルタルを載せた“トンナート風”。イタリアのツナマヨと称されるこの味わいは、親しみやすくユーモラスな遊び心があります。クレープのもちっとした食感と、なめらかなタルタルの対比が面白い。

温製オードブルは、この時期が旬の“キス”を使った珠玉のひと皿。カダイフ――「天使の髪」とも呼ばれる極細の生地に包まれたキスは、サクッと香ばしく揚げられ、その食感にまず驚かされます。繊細で淡白なキスの身と、サクサクのカダイフのコントラストが心地よい。

・車海老と帆立貝のソテー

目の前で丁寧に火入れされるライブ感と、素材本来の旨味を最大限に引き出すシンプルな味付けが魅力の一皿。まず目を引くのが、活きたまま調理される車海老。鉄板にのせられた瞬間、ピンピンと跳ねるその躍動感に驚かされます。

料理長の手さばきは見事で、繊細な火加減と熟練のタイミングで焼き上げられた海老は、外はパリッと香ばしく、中はぷりっと弾けるような食感。ひとくち噛めば、車海老特有の甘みと旨味が口いっぱいに広がります。

さらに絶品なのが海老味噌。くどさは一切なく、濃厚でまろやかなコクが余韻を秀逸していました。添えられた海老煎餅もサクサクと香ばしく、まるで小さなご褒美のようなアクセント。

帆立貝は、バターのみでじっくりとソテー。余計な味付けはせず、帆立そのものの甘みとバターの芳醇な香りが見事に調和。口の中でじゅわっと広がるジューシーな旨味に、思わず時を忘れてしますような一品です。シンプルながら、一切の妥協を感じさせない火入れと素材選び。鉄板焼きの真髄を感じる珠玉の一皿でした。

・鮑の鉄板焼き とさかのりと肝バター醬油ソース

目の前でじっくりと火を入れられる生きた鮑は、鉄板焼きならではの臨場感とともに、海の中から料理へと昇華されていく過程を見届けるような特別なひとときを演出してくれます。

香ばしく焼き上げられた鮑に絡むのは、「肝バター醤油ソース」。バターと醤油という黄金の組み合わせに、鮑の肝を丁寧に潰して溶かし込むことで、コクと奥行きのある味わいに。さらに、ソースには水が絶妙な“つなぎ”として加えられており、油と醤油が分離せず、なめらかで一体感のある口当たりを実現。

仕上げにたっぷりと削りかけられたのは、削りたての鰹節。目の前で削られるパフォーマンスも五感を刺激する演出でお客様に大好評です。

立ち上る香ばしい鰹の香りが、肝バター醤油の芳醇な香りと重なり合い、記憶に残る味の饗宴が楽しめます。

・筍のローストと初夏野菜のサラダ 甘酒と新玉ねぎのドレッシング

爽やかな初夏の野菜サラダが提供されました。グリーンの葉野菜は、からし菜、わさび菜、そして春菊。いずれもほんのりとした苦味と清涼感があり、まさにこの季節ならではの爽やかさを演出しています。筍はローストされており、ほんのりとした焦げ目が香ばしさを誘います。シャクッとした食感を残しつつ、芯までしっかりと火が入っており、筍特有の優しい甘みが引き出されています。

ドレッシングは二種類。ピンク色のドレッシングはビーツとヨーグルトを合わせたもので、ビーツのほのかな土っぽさとヨーグルトのまろやかな酸味が絶妙に調和。白いドレッシングは、甘酒と新玉ねぎをブレンドしたもの。ほんのりとした甘みと新玉ねぎの優しい辛味が、初夏の野菜や筍の味を引き立てながらも、全体をやわらかく包み込んでくれます。

・厳選和牛サーロイン60gと和牛フィレ60gの食べ比べ 初夏野菜のソテー

厳選和牛サーロインは「宮崎牛」、和牛フィレは「とちぎ和牛 匠」が用意されました。

宮崎牛のサーロインは、脂の甘みと香ばしさが際立ち、口に入れた瞬間にとろけるような食感が口全体に広がります。


宮崎牛のサーロイン

サシの入り具合が絶妙で、鉄板で焼かれることで脂の旨みがより凝縮され、噛むごとに濃厚な肉汁があふれ出す。

とちぎ和牛「匠」のフィレは、赤身のしっとりとした旨みとキメの細かさが印象的。脂は控えめながら、肉本来の深いコクと繊細な香りが際立ち、レアという焼き加減がこの上ない柔らかさを引き出します。


とちぎ和牛「匠」のフィレ

鉄板で丁寧にレアに焼き上げられた二種の和牛は、それぞれが個性を放ち、食べ比べの醍醐味を余すことなく堪能できます。

お肉とともに鉄板で焼き上げられた初夏の野菜たちも、印象深い存在感を放っていた。特に注目すべきはマコモダケ。シャキッとした清々しい食感に、ほのかに甘みを感じさせる上品な味わいが秀逸しており、和牛との相性も抜群だった。

赤茄子はみずみずしく、焼き目によって甘みが引き出されており、まるで果実のようなとろける口当たり。エリンギはその香ばしさと弾力ある食感がアクセントとなり、プレートに心地よいリズムを加えてくれた。厳選された2種の和牛と季節野菜のハーモニーが織りなすこの一皿は、まさに“初夏の口福”と呼ぶにふさわしい逸品だった。

・白米 福島県産“里山のつぶ”、味噌汁 東京都産“錦味噌”、香の物(ガーリックライスへの変更可)

コース終盤、和牛の余韻を引き継ぐように提供される食事は、シンプルながら格別の完成度を誇ります。折角の機会ですので白米とガーリックライスの両方を賞味しました。「里山のつぶ」は、会津の冷涼な里山で育まれたお米で一粒一粒が大ぶりで存在感があり、炊き上がりはふっくらとツヤやか。噛みしめるたびにほんのりとした甘みが広がり、舌の上で心地よくほどけていく。納得のクオリティの白米は、名シェフの確かな審美眼を感じさせます。

錦味噌の白味噌汁は、香り立つ味噌の芳醇さと、麹の甘味が印象的で“静かな余韻”を残す一椀。自家製の香の物は季節感のある取り合わせで、米と味噌汁の間をとりもつ名脇役。

白米からの変更でいただけるガーリックライスは、鉄板焼きの醍醐味を締めくくるにふさわしい〆の逸品。目の前に立ち上がる香ばしいガーリックと醤油の香りが嗅覚と味覚を刺激します。

・パイナップルパイと黒酢のアイスクリーム
コーヒー または 紅茶

黒酢のアイスクリームは生クリームと牛乳のまろやかなコクが舌の上で広がったかと思うと、すぐに黒酢特有のほのかな酸味が追いかけてきます。優しい発酵の香りが鼻に抜けていく、洗練された味わいを感じさせてくれる自家製アイスです。

パイナップルパイは外側が香ばしくサクッとしており、シロップでゆっくりとコンポートされたパイナップルは、果肉感をしっかり残しながらも、酸味と甘みが絶妙に調和。きな粉シャンティのふわっと軽い甘さが、フルーツの華やかさをやさしく包み込んでくれます。

■DRINK SELECTION


左:白ワイン「シャサーニュ・モンラッシュ 2022」、右:赤ワイン「シックスティーン バイ トゥエンティ カベルネ ソーヴィニヨン ナパ ヴァレー 2019」

ワイン、アルコール、カクテル、モクテル、ノンアルコールドリンクも多数揃えられていました。ワインは、ボトルでの提供も可能です。仲間同士集まって、ボトルを1本開けるのも一興です。

・日本酒「錦鯉」(新潟県)

瓶を手に取ると、美しい錦鯉のラベルが目を引きます。華やかでありながら上品なデザインは、まるで美術品のよう。ひと口含む柔らかく、まるで絹のような舌触りで、スッと体にしみ込んでいきます。雑味がまったく感じられず、まるで静かな池に錦鯉がスッと泳ぎ去っていくかのような余韻を与えてくれます。素材の味を活かした料理と合わせることで、「錦鯉」の繊細な風味がより引き立ちます。

・アラン ミリア シャルドネジュース
アラン ミリア カベルネジュース

フランスの高級ジュースブランド「アラン・ミリア(alain milliat)」から、「シャルドネジュース」と「カベルネジュース」をオーダーしました。シャルドネジュース(白)は、グラスに注ぐと、まばゆい黄金色で上質なシャルドネの白ワインを思わせる色調です。ひと口飲むと、酸味は控えめで、とろりとした舌触り。ナチュラルな甘さが非常に上品で、「食前酒として成立するのでは?」と思うほどの完成度です。


左:アラン ミリア シャルドネジュース、右:アラン ミリア カベルネジュース

カベルネジュース(赤)は、ベリー系の力強い香りに、少しスパイスのようなニュアンスもあり。ブドウジュースというより、もはやワインの香りそのものでアルコールがないことを忘れてしまいそうです。濃厚で重厚感があり、カベルネらしい深い果実味を堪能できます。

・抹茶オーレ

京都の老舗、一保堂茶舗は、創業300年を誇る日本茶の名店。一保堂茶舗の「青雲」を使用した贅沢な抹茶のモクテル。濃厚な抹茶の旨味と豆乳のまろやかな甘味が相性抜群なモクテル。「青雲」の持つ渋みは強すぎず、旨味に寄り添うような苦味。豆乳との組み合わせで、それが一層まろやかになり、飲み進めるほどに癒される味わいです。

・水出し冷茶
水出し煎茶
水出しほうじ茶


左:水出し煎茶、右:水出しほうじ茶

水出し煎茶は、香りは非常に繊細で、青々とした茶葉の爽やかなグリーンの香気が立ち上る。口に含むと、まろやかで雑味が一切ない柔らかな旨味が広がります。

水出しほうじ茶は、焙煎香が非常に芳ばしく、まるで焙じたての茶葉のような香ばしいアロマに包まれる。冷茶ながらもほうじ茶特有の深みと落ち着きが感じられ、食後やスイーツとの相性も抜群。

■鉄板焼き「風音」

音と香りを味わう鉄板焼レストラン

職人の技を目の前で堪能しながら、選び抜いた銘柄牛と山の幸、海の幸を楽しめる鉄板焼「風音(かざね)」。アトリウムの中央、「リュトモス」と「メロディア」の奥に位置し、リズム、メロディ、ハーモニーの3つの要素が融合した美しい音楽に、鉄板の上で食材を焼く音や立ちのぼる香りが風格を加えます。歌舞伎の下座音楽にもある「風音(かざおと)」をヒントに、音色のバリエーションや変化を、歌舞伎や雅楽の伝統的な舞台構成である「序破急」と捉え、3 種類の鉄板焼のコース料理をご用意しています。カウンター越しにシェフとの会話を楽しむ贅沢な空間です。

営業時間

ランチ:12:00~15:00(L.O. 14:30)
ディナー:18:00~22:00 (L.O. 21:00)

個室

2室(半個室)2~12名様まで
レストラン予約 03-5783-1258(10:00~20:00)

風音 | 品川の鉄板焼き | ストリングスホテル東京インターコンチネンタル
職人の技を目の前で堪能しながら、選び抜いた銘柄牛と山の幸、海の幸を東京品川で楽しめる鉄板焼「風音(かざね)」。多彩な鉄板焼のコース料理をご用意。カウンター越しにシェフとの会話を楽しんだり、極上の食材を使ったコースを個室でも満喫できる贅沢な空...

■ストリングスホテル東京インターコンチネンタル

東京・品川駅港南口直結のラグジュアリーホテル。インターコンチネンタルホテルズ&リゾーツのひとつとして、お客さまひとりひとりに合わせたきめ細かなサービスにと心のこもったおもてなしで、他にはない優雅で心地よいホテル体験をご提供します。

利便性が高くエレガントな194の客室、活気溢れる4つのレストランとカフェ&バー、東京屈指の眺望を誇るクラブインターコンチネンタルラウンジ、様々な用途にご利用いただける宴会施設など充実した施設を備えています。「Tokyo, personally orchestrated. 一人ひとりのゲストに奏でる、東京という音色」のホテルコンセプトのもと、洗練されたトラベラーたちが集い、都会の旋律に心地よく身をゆだねる場所として、多くのゲストをお迎えしています。

ホテルの詳細・最新情報は公式サイト、そしてSNSにてご紹介しています。

公式サイト:https://intercontinental-strings.jp/jp

Instagram 公式アカウント:https://www.instagram.com/strings_ic/