【実食レポ】高木一雄氏 監修・日本料理「泉水」懐石ディナー『厳島』《ヒルトン広島》


2022年9月1日に開業し躍動するヒルトン広島(広島市中区)。ヒルトン広島では広島周辺で産出される食材の品質の高さと、それを基盤として育まれてきた広島の食文化の奥深さを4つのレストラン・バーを通して発信。

世界中から訪れる人々にとっては未知なる美味との出会い、そして広島の人々にとっては郷土の滋味を再発見する場を目指している。そのためにヒルトン広島では、国内外から食の分野の一流クリエイターを集め、その創意が遺憾なく発揮されるオンリーワンの食体験を提供している。

ホテルに到着し、一階フロントに足を踏み入れると、ヒルトン広島クリスマス・トレインとクリスマスツリーが華やかに陳列されていました。

6Fに位置する日本料理「泉水」(せんすい)では、ミシュラン2つ星に輝く兵庫県芦屋市の名店「京料理たか木」のオーナーシェフ、高木一雄(たかぎ かずお)氏を監修に迎えた懐石料理を提供しています。

レストラン内は、懐石料理をご提供するテーブル席、石庭を望む寿司カウンター、重厚感のある鉄板焼カウンターと懐石個室と鉄板焼個室を完備。朱色をアクセントに、木の温もりが感じられる落ち着いた空間を展開。鮪節(まぐろぶし)で丁寧に出汁を取り、食材に潜む繊細な味わいを引き出し、季節の色を感じていただけるように盛り付けられた懐石コース「厳島」を体験しました。

懐石ランチ&ディナー 厳島:

・先 付
河豚焼き霜
椎茸 舞茸 エリンギ 長いも
マイクロ菊菜 ポン酢ゼリー

河豚の歯ごたえがよく、旨味が一層引き出されるよう調理されており、ポン酢ゼリーで爽やかさが演出された先付。同店は全国から取り寄せた器によるプレゼンテーションにも拘っており、晩秋~初冬を表す紅葉の器は目も愉しませてくれます。

・椀 盛
白味噌仕立て
紅葉鯛あられ揚げ 亥の子餅 蕪 大黒しみじ 三つ葉辛子

無病息災を願って旧暦の亥の月に食べられてきた亥の子餅を使った大変上品な白味噌仕立て。名だたる日本料理店が使用している老舗「山利商店」の白味噌を使用しています。柔らかく滑らかな漉し味噌で、程よく米麹、大豆の香りがあり、まろやかで上品な甘味が秀逸しており、朗らかな至福の時を満喫しました。

・造 り
季節の鮮魚三種

季節の鮮魚三種として、愛媛県産のさわら・高知県産の鮪・広島県産のクロダイ(チヌ)が運ばれてきました。広島湾周辺で漁獲されるクロダイは、脂の乗りがよく、サシが綺麗な逸品。いつれのお造りも香り・旨み・身のしまり・歯ごたえが申し分がない新鮮なお造りで、鮮魚の種類は時期により変わります。スタッフの方にお聞きしますと、クロダイの代わりに真鯛が提供されることもあるようです。瑞々しくて活きが良く新鮮なものを仕入れられており、熟練の職人が包丁を入れていますので美味しさを逃しません。

・八 寸
柿見立て玉子味噌漬け いが栗
茄子田楽 穴子寿司 蓮根 鴨 黄身辛子和え
ほうれん草 帆立 しみじ 紅葉和え 蕪柚子甘酢

息を飲むほど美しい広島の秋を表現した見事な八寸。一品一品が細かく丁寧に仕上げられています。柿見立て玉子味噌漬けは、玉子と味噌の風味が絶妙。

いが栗はすべて食べられ外のパリパリ感と栗の甘味がよく合います。穴子寿司は穴子の独特の風味と食感が酢飯とよく合い、さっぱりとした味わいが楽しめました。

広島県はカキだけではなく、穴子も有名で宮島近海の餌が豊富な牡蠣筏の海底に、穴子が集まってくることから、穴子が著名になったようです。シェフの技量とセンスの高さを感じさせてくれる芸術的な作品でした。

・焼 物
和牛 または 牡蠣 朴葉焼き
銀杏 鮑茸 永源寺蓮根 白葱 マイクロリーフ

和牛 または 牡蠣 朴葉焼きから好きな方が選択できます。合わせ味噌といただきましたが牡蠣が味噌と大変よく合います。

黒毛和牛生産日本一の鹿児島産の和牛は口の中に入れた瞬間とろけ落ちそうな美味しさで素材の良さが際立ちます。

赤い近江蒟蒻は鉄分豊富できめが細かく、柔らかくプリプリとした食感が特徴的でした。
広島産の鮑茸と銀杏の食感と色彩が良好で、よいアクセントになっていました。

・焚 合
蓮根饅頭
蟹餡かけ
生姜

蓮根と鱧をずり潰したものを饅頭にして揚げた焚合(たきあわせ)が運ばれてきました。焚合とはいわゆる煮物のことで決め手となるのは出汁です。同店で特徴となる”鮪節”でしっかりとした出汁が取られた焚合でした。煮詰め具体がちょうど良く、蟹餡かけ風味は上品で甘味と旨味がありました。

出汁について坂本料理長にお伺いすると「鰹節は時期により渋いと感じることがありますが、鮪節は流通が年中安定しており、甘く感じるところがあります」とのこと。温かさもあり、五臓六腑に染み渡るような上品な味が堪能できる見事な焚合でした。

・御 飯
琴浦サーモン塩焼き イクラご飯
香の物
赤味噌仕立て 三つ葉

鳥取県東伯郡琴浦町の琴浦サーモンとイクラの御飯が提供されました。大山からの良質な地下水で育てられた琴浦サーモンは、脂がのっていますが、あっさりとした味わいで京都から仕入れたご飯とよく合います。赤味噌は京都産でほんのりとしたまろやかさが加わった味わいの赤味噌仕立てでした。三つ葉が爽やかさを演出してくれます。

・デザート
あんみつ 洋梨コンポート
柿 国産キウイ
ラズベリーシャーベット
南京プリン

手作りの南京プリンは濃厚なめらかで格別の出来。風味・旨味共に濃厚でしっとりとしたなめらかさもありました。あんみつの中の自家製ラズベリーシャーベットはラズベリーの美味しさが際立ち、お口直しにもオススメです。

懐石ランチ&ディナー 厳島は毎月内容が代わり、その時期に合った珠玉の懐石料理が提供されます。広島県の文化財、縮景園のかつての名にも由来し水の都、広島を象徴する名を冠した日本料理「泉水」。同店が誇る懐石コースをぜひ一度お試しください。

DRINK SELECTION:

・広島地酒飲み比べセット

「富久長 純米吟醸 八反草」(広島)
「宝剣 純米超辛口」(広島)
「賀茂鶴 大吟醸」(広島)


左より、「富久長 純米吟醸 八反草」(広島)・「宝剣 純米超辛口」(広島)・「賀茂鶴 大吟醸」(広島)

同店は日本酒の提供にも拘っており、広島トラベラーに嬉しい広島地酒飲み比べセットを提供しています。「富久長 純米吟醸 八反草」は、口当たりは柔らかで、八反草ならではの旨味、酸味がありました。旨みたっぷりなのにスカッと切れる後口の良さは、八反草というお米ならでは。国内のみならず世界でも高い評価を得ています。

「宝剣 純米超辛口」は、辛さの中にほんのりと甘さを感じさせる、味わい深い辛口純米酒でした。魚料理だけではなく、肉料理にも良く合う究極の食中酒です。「賀茂鶴 大吟醸」は、広島県北部高原の豊かな自然で育まれた、酒造好適米だけを吟味し、 寒中じっくりと伏流井水で仕込まれた大吟醸酒。優雅な香りと芳醇な味わいが特徴的でした。

・宮島ペールエール

宮島・弥山原始林に育まれた水を使用した宮島ビールを賞味しました。ホップをふんだんに使用されており、華やかな柑橘系の香りと苦味に特徴があります。香りがよく飲みやすいビールでした。

・広島レモンサイダー

広島県は、レモンの生産量が日本一の県。広島の特産である広島レモン1個分の果汁が入ったレモンサイダーをオーダーしました。2012年広島市が認定する「ザ・広島ブランド」に選ばれ、スッキリしたさわやかな広島の味を堪能しました。

■日本料理「泉水」監修 高木 一雄(たかぎ かずお)氏


日本料理「泉水」監修 高木一雄(たかぎかずお)

ミシュラン2つ星レストラン「京料理たか木」のオーナーシェフ、高木一雄氏を監修に迎えた日本料理店。鮪節で丁寧に出汁を取り、丹精込めて1品1品仕上げられたお料理は全国各地から取り寄せた器でご提供します。

■日本料理「泉水」料理長
坂本 修二(さかもと しゅうじ)氏


日本料理「泉水」料理長 坂本修二(さかもとしゅうじ)

調理専門学校卒業後、1991年にヒルトン大阪に入社。「和食 源氏」で日本料理を学び、2004年からは和食副料理長としてレストラン、バンケット、ウエディングの和食メニュ―を手がける。2018年にヒルトン大阪のレストランリニューアルに伴い「懐石川梅」の料理長に就任。監修を務める「京料理 たか木」の高木一雄シェフのもとで同店を大阪を代表する日本料理店に成長させる。2022年のヒルトン広島開業とともに「泉水」料理長に就任。

■日本料理「泉水」:「懐石料理 洵」、「鉄板焼 渾」、「寿司 泔」概要

【会場】ヒルトン広島6階
【営業時間】ランチ11:30~14:30 (L.O.14:00) / ディナー17:30~22:00 (L.O.21:00)
【席数】「懐石料理 洵」24席(個室2部屋 / 6~8名様)、「鉄板焼 渾」31席(個室1部屋 / 8名様)、「寿司 泔」10席
【料金】ランチ¥6,500~、ディナー¥10,000~ ※税金、サービス料を含みます
【ご予約】ウェブサイト https://hiroshima.hiltonjapan.co.jp/restaurants/sensui

■ヒルトン広島について

ヒルトン広島は、中国・四国地方では初となるヒルトンフラッグシップブランドとして2022年秋に開業しました。広島のメインストリートである平和大通りにほど近く、UNESCO世界遺産の原爆ドーム、平和記念公園などは徒歩圏内。厳島神社や広島城など様々な史跡へのアクセスにも優れ、ビジネス、観光に絶好のロケーションを誇ります。7階より22階までの客室フロアに展開される、

スイートを含む全420室の広々とした客室は、広島の豊かな自然美と伝統工芸を取り入れたスタイリッシュな空間で、全室wifiを完備しています。館内には日本料理「泉水」とオールデイダイニング「モザイク」、さらにバー&ラウンジとして「ZATTA」と「フローラウンジ」という4つのレストラン&バーを擁しており、食材の宝庫である広島の美味をヒルトンらしいモダンなアレンジでお届けします。

またホテル内には中国・四国地方で最大規模のコンベンションルームを含む20の宴会場・会議室が整備され、最先端のAV機器で、大規模国際会議などにも対応します。1,270㎡のボールルームは正餐で700名、立食で1,040名まで収容可能です。その他にも、ウエディング・チャペル、屋内プール、ジム、サウナなどを完備したフィットネスセンター、4部屋の個室を完備したスパ・トリートメント施設、駐車場を備えています。

広島のホテルなら【ヒルトン広島】
ヒルトン広島の公式サイトです。UNESCO世界遺産の原爆ドームにほど近く、広島市中心地は徒歩圏内。観光、ビジネスの拠点に最適。
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