【会見レポ】ヒルトン、「サステナブル・シーフード」の覚書を締結!審査に三國シェフが参加!

ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区(所在地:東京都新宿区、代表:ティモシー・ソーパー)は、シーフードレガシーおよびUMITO Partnersと2021年10月27日、サステナブル・シーフード調達を通じて持続可能性の向上を目指すための協働パートナーシップに関する覚書を締結しました。

この覚書は、ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区におけるサステナブル・シーフードの調達目標の実現や促進を通じて、日本国内を筆頭に各地域の生産現場および海洋環境の持続可能性の向上を目的としています。

サステナブルシーフードという考えが生まれたのは、1990年代初頭の英国で「魚がいなくなる」という危機意識が始まりです。イギリスの魚といえば、国民食である「フィッシュ&チップス」で使うタラが有名ですがカナダの東側で漁をしていたタラが、激減したことから由来しています。

「サステナブル・シーフード」は、将来もお魚を食べ続けていくことができるように、水産資源や環境に配慮し適切に管理されたMSC認証を取得した漁業で獲られた水産物、あるいは環境と社会への影響を最小限に抑えたASC認証を取得した養殖場で育てられた水産物のことです。ここ4~5年、日本でも取り上げられることが多くなってきました。日本も少しずづではありますが、企業や飲食店も、サステナブルシーフードに対して意識を持ち始めています。

MSCは、「天然」と「養殖」に分かれ、「天然」によるものが、MSC(Marine Stewardship Council:海洋管理協議会)の認証を取得した漁業で獲られた水産物です。養殖による水産物は、「ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)」の認証を取得できます。

2022年末までにヒルトンでは、水産物調達量の25%以上をMSCおよびASC認証商品とすることが目標とされました。「サステナブル・シーフード」調達のための覚書の締結について、各社代表は次のように述べました。

ヒルトン 日本・韓国・ミクロネシア地区 代表 ティモシー・ソーパー

「ヒルトンでは、2030年までに環境に対する影響を半減するという目標を掲げ、世界各地のホテルで様々な活動を行っています。サステナブル・シーフードにおける2022年末までの目標には、絶滅危惧種の調達廃止、水産物調達量の25%以上をMSCおよびASC認証商品とすること、それ以外の水産物に関しては、認証取得に向けて改善プロジェクトに取り組む供給元から調達することが含まれています。

日本において、近年サステナブル・シーフードの取り組みを強化しており、今年はヒルトン東京ベイでMSCおよびASCのCoC(Chain of Custody)認証も取得するなど、結果となって表れてきています。ヒルトン東京ベイのレストランをご利用されるお客様は、MSCあるいはASCのエコラベルが付いたメニューを選択するだけで、持続可能な漁業や養殖業を支援することができます。新たなパートナーであるシーフードレガシーとUMITO Partnersのご協力のもと、私たちの環境に配慮した活動は益々加速していくと確信しています」

株式会社シーフードレガシー 代表取締役社長 花岡 和佳男

「海洋生態系の再生産のペースを超える過剰漁業は、食料需要が増加する国際社会にとって深刻な課題であり、グローバル企業によるサステナブル・シーフードの選択的調達はその解決策として有効な手段です。水産物(シーフード)を豊かな状態で未来世代に継ぐ(レガシー)ことを目指し、『Designing Seafood Sustainability in Japan, together』をパーパスに掲げるシーフードレガシーは、この分野で業界を先導するヒルトン・グループのグローバル・コミットメント及び日本・韓国・ミクロネシア地区におけるこの度のイニシアチブに賛同します。弊社が持つ専門知識とネットワークを駆使して、ヒルトン日本・韓国・ミクロネシア地区の2022年末までのサステナブル・シーフードの調達目標の達成に貢献させていただきます」

株式会社UMITO Partners 代表取締役社長 村上 春二

「本質的なSDGsの取り組みがより一層求められる昨今、企業の収益性だけではなく社会的・環境的インパクトを軽減し、事業と社会課題解決の両立が求められています。このようなパートナーシップを通じて海そして漁業者や地域のサステナビリティに大きく貢献できることを嬉しくそして楽しみにしております」

◆サステナブルシーフードメニュー試食会および質疑応答

覚え書き締結後、サステナブル・シーフードの試食会および質疑応答が行われた。
「鯛の塩釜焼 ブルブランソース」「スパイス香るオマール海老の串焼き」「海老と帆立のサルティンボッカ ペストソース添え」など大変美味しいサステナブルシーフードが振舞われた。

「鯛の塩釜焼 ブルブランソース」は香りもすばらしかったです。

◆ヒルトン「F&Bマスターズ 2021」 日本決勝大会

また、覚書を締結した会場のヒルトン東京ベイでは、2021年10月26日(火)・27日(水)の2日間にわたり、ヒルトン「F&Bマスターズ 2021」 日本決勝大会が開催されました。

ヒルトン「F&Bマスターズ 2021」の審査には、日本を代表するシェフであり、東京四ツ谷の「オテル・ドゥ・ミクニ」等のオーナーシェフで知られる三國清三シェフも加わった。同氏のYoutube番組は人気を博しており、世界の料理人にとってよい指針となっている。

アジア太平洋地域で開始し、日本で今年6回目の開催となる「F&Bマスターズ」は、所属する部署を問わずヒルトンの全チームメンバー(総料理長、料理長、ペイストリーシェフなど一部を除く従業員)を対象とした料理・飲料の知識、技術と創造性を競う大会です。当大会においても、サステナビリティをテーマとしており、可能な限りサステナブル・シーフードを取り入れることを推奨しています。

◆GALA DINNER(結果発表と授賞式を含む)

「F&Bマスターズ」の締めくくりとして、結果発表と授賞式を含むGALA DINNERが開催された。ガラディナーでも、「サステナブル・シーフード」の魚料理が振舞われた。

ヒルトン「F&Bマスターズ 2021」 日本決勝大会のデザート部門は、ヒルトン東京のKaito Takatugu氏が優勝し、銀杯と副賞120,000円が授与された。スイーツビュッフェが充実しているヒルトン東京のさらなる飛躍が期待される。

今回の覚書は、ヒルトンが主催するイベントにおいて、シーフードレガシーとUMITO Partnersが協力支援を行うといった内容も含まれており、大会参加者を対象に「サステナブル・シーフード・セミナー」が開催され、世界の海の現状と懸念事項が共有され、サステナブル・シーフードの必要性や日本で流通しているサステナブル・シーフードについて知識を深める有意義な機会となった。

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