新国立劇場、モーツァルトの名作オペラ『魔笛』を12月に上演!

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの名作オペラ『魔笛』が2024年12月10日(火)~12月15日(日)の日程にて、新国立劇場 オペラパレスで上演される。


撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場

「音楽の友」読者が選ぶ“好きなオペラ”第1位!モーツァルト珠玉の音の玉手箱『魔笛』

モーツァルト晩年のオペラ『魔笛』は、魔法の笛が導く深遠なファンタジー。耳なじみのある美しい曲が次々に繰り出される様は、音の宝石箱そのものです。老舗音楽雑誌「音楽の友」誌「あなたの選ぶクラシック・ベストテン2024」でも“好きなオペラ”堂々の第1 位を獲得!子どもから大人まで広い世代から愛される不朽の名作で、世界中の子ども達が『魔笛』でオペラ鑑賞デビューを飾っています。

“動くドローイング”がプロジェクションに!現代アートの巨匠ケントリッジの洞察に満ちた世界

ウィリアム・ケントリッジのプロダクションは、素描をプロジェクションに用いた神秘的な舞台。人間の影と光を対比させる素朴な映像美と、「善」や「力」についての洞察に満ちた傑作で、ケントリッジならではの深い知性とポエジーがあふれ出します。オペラファンはもちろんのこと、現代アートファンも必見のオペラです。

世界的モーツァルト歌いブレスリック登場!フランサ、安井陽子ら実力派が勢揃い

指揮はチェコの俊英トマーシュ・ネトピル。出演者には、世界最人気のモーツァルト歌いパヴォル・ブレスリックがタミーノに登場するほか、ヨーロッパで頭角を現すマテウス・フランサが来日。夜の女王役の安井陽子をはじめ、実力派日本人歌手が勢揃いします。


撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場

モーツァルト珠玉の音楽が綴る深遠なファンタジー『魔笛』

モーツァルトのオペラ『魔笛』は“ジングシュピール(歌芝居)“として作曲されたファンタジー。子どもたちにも耳なじみのある曲が多く、世界中で多くの子供たちが『魔笛』でオペラ鑑賞デビューを飾っています。「おいらは鳥刺し」「パ・パ・パ」といった親しみやすい曲、夜の女王の歌う有名なアリア「地獄の復讐はわが心に燃え」など聴きどころが満載で、モーツァルト晩年の美しい曲が次々に繰り出される様はまさに“音の宝石箱”のようです。

さらに、『魔笛』は単純なファンタジーを超え、友愛の精神や人間が克己し成長していく様が描かれ、最終場では崇高な精神と音楽が、劇場を至福の空間へ変貌させます。モーツァルト晩年の思想を伝える唯一無二の傑作として大人のファンからも愛される、奥行きの深い作品です。

老舗音楽雑誌「音楽の友」2024 年9 月号「あなたが選ぶクラシック・ベストテン2024」でも、読者投票により“好きなオペラ”部門で堂々の第一位を獲得。日本人の“好きなオペラ”ナンバーワンとして輝きを放っています。


撮影:堀田力丸 提供:新国立劇場

“動くドローイング”が楽しい!深い知性とポエジー、洞察に満ちたケントリッジ版『魔笛』

南アフリカ出身の現代アートの巨匠ウィリアム・ケントリッジの『魔笛』は、素描(ドローイング)を用いた神秘的な舞台。ケントリッジの代名詞でもある“素描”を木炭で描いては消し、描いては消してコマ撮りを重ね、丹念に製作した映像がふんだんに重層的に用いられ、人間性の影と光を対比させる素朴な映像美、そして舞台からあふれ出すケントリッジならではの深い知性とポエジーが『魔笛』の本質を伝えます。“カメラ”の視点を取り入れる一方で、バロック劇場を模した舞台装置や遊び心いっぱいの影絵芝居など、“舞台”に対するリスペクトに満ちたアナログな仕掛けも、舞台芸術ファンの心を捉えてやみません。

ケントリッジ版『魔笛』は友愛の精神に満ち、ケントリッジの「人を愛する」という思想と『魔笛』が結びついた舞台です。一方で、この演出は『魔笛』が内包する啓蒙思想の危うさに“植民地主義”を通して光を当て、「善」や「力」についての洞察が込められています。

知識がもたらす権威、慈悲と横暴、人種差別、優位的な男性集団による女性の排除、合理性と幻想性……。ケントリッジは現代の私たちへ次々と、『魔笛』から読み取った疑問を投げかけてきます。様々な象徴を読み解いていく面白さは、「『魔笛』は何十回も観た」という方々も決して飽きさせません。

ケントリッジ版『魔笛』は2005 年にモネ劇場、リール歌劇場(フランス)、ナポリ・サンカルロ歌劇場、カーン歌劇場(フランス)の共同制作によって初演され、その後アフリカ、アメリカ各国まで世界中で大ヒットとなり、シャンゼリゼ劇場(パリ)、ミラノ・スカラ座、エクサンプロヴァンス音楽祭などでも上演されました。

新国立劇場では2018/2019 シーズン、大野和士芸術監督就任第一作として新制作し、オペラに新たな光を当てるプロダクションとして大評判となりました。その後もオペラパレス公演のほか、高校生のためのオペラ鑑賞教室・ロームシアター京都公演でも上演を繰り返し、多くの若い方々からも反響を呼んでいます。

人気テノール・ブレスリックが得意のモーツァルトで登場!
極上のモーツァルトがオペラパレスに響く

指揮はチェコの俊英トマーシュ・ネトピル。オペラとコンサートの双方で世界的に活躍しているネトピルが12 年ぶりに新国立劇場に登場します。試練に臨む王子タミーノには、モーツァルト歌いとして旋風を巻き起こし、世界の歌劇場を飛び回る人気テノールパヴォル・ブレスリックが新国立劇場初登場。

夜の女王は日本の誇る実力派ソプラノ、安井陽子が圧倒的なコロラトゥーラを披露します。賢者ザラストロはヨーロッパで頭角を現すマテウス・フランサ。パミーナには華やかな声と豊かな表現力が魅力の九嶋香奈枝、パパゲーノ&パパゲーナには駒田敏章、種谷典子と、新国立劇場オペラ研修所から巣立ち、日本オペラ界の中心世代となった実力派が登場します。2024 年の年の暮れには、極上の『魔笛』をオペラパレスでどうぞ!

~鑑賞のご参考に~

大野和士のオペラ玉手箱with Singers Vol.1『魔笛』 YouTube 公開中!☞https://www.youtube.com/watch?v=lAjku4UJtEk
大野和士(新国立劇場オペラ芸術監督)自らがピアノを弾き、歌手による歌唱を交えながら、ユーモアたっぷりに『魔笛』の魅力をご紹介。

出演:大野和士(ピアノ・お話)、長谷川顯(ザラストロ)、鈴木准(タミーノ)、馬原裕子(パミーナ)、吉川健一(パパゲーノ)、西尾友香理(パパゲーナ)、高橋維(夜の女王)ほか

KENTRIDGE STUDIO 公式サイト「魔笛」プロジェクト☞ https://www.kentridge.studio/projects/the-magic-flute/
ウィリアム・ケントリッジの演出ノートはもちろん、創作中にしたためた考察、模型写真や製作風景の記録を公開。ケントリッジの洞察の世界へ誘
います。

<「魔笛」あらすじ>

王子タミーノが大蛇に襲われ、夜の女王に仕える3人の侍女に助けられる。侍女たちから夜の女王の娘パミーナが悪者ザラストロに捕らえられていると聞いたタミーノは、彼女の救出を決意。身を守るためタミーノは魔笛を、お供の鳥刺しパパゲーノは魔法の鈴を与えられ、ザラストロの神殿へ向かう。タミーノはザラストロが徳の高い高僧だと知り、パミーナと結ばれるために修行をすることに。試練を乗り越えた2人は、祝福のうちに結ばれる。夜の女王は雷鳴とともに地獄に落ち、ザラストロを讃える声が響く。

■新国立劇場 2024/2025シーズン OPERA
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
『魔笛』
Die Zauberflöte / Wolfgang Amadeus Mozart

公演期間:
2024年12月10日[火]~12月15日[日]
予定上演時間:
約3時間(休憩含む)
会場:新国立劇場 オペラパレス

STAFF:

【指 揮】トマーシュ・ネトピル
【演 出】ウィリアム・ケントリッジ
【美 術】ウィリアム・ケントリッジ、ザビーネ・トイニッセン
【衣 裳】グレタ・ゴアリス
【照 明】ジェニファー・ティプトン
【プロジェクション】キャサリン・メイバーグ
【舞台監督】髙橋尚史

CAST:

【ザラストロ】マテウス・フランサ
【タミーノ】パヴォル・ブレスリック
【弁者・僧侶Ⅰ・武士II】清水宏樹
【僧侶Ⅱ・武士I】秋谷直之
【夜の女王】安井陽子
【パミーナ】九嶋香奈枝
【侍女I】今野沙知恵
【侍女II】宮澤彩子
【侍女III】石井 藍
【童子I】前川依子
【童子II】野田千恵子
【童子III】花房英里子
【パパゲーナ】種谷典子
【パパゲーノ】駒田敏章
【モノスタトス】升島唯博

【合唱指揮】三澤洋史
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

【料金】 S:29,700円 ・ A:24,200円 ・ B:17,600円 ・ C:11,000円 ・ D:7,700円・ Z:1,650円

Production of Aix-en-Provence Festival and Rouen Opera, created at Théâtre de la Monnaie in 2005

魔笛
新国立劇場のオペラ公演「魔笛」のご紹介。 新国立劇場では名作から世界初演の新作まで、世界水準の多彩なオペラを上演しています。
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