乃木坂46の3代目キャプテン・梅澤美波の卒業コンサート「14th YEAR BIRTHDAY LIVE DAY3 ~梅澤美波 卒業コンサート~」が5月21日、東京ドームで開催された。2016年に3期生として加入してから9年8ヶ月。グループを愛し、支え続けてきたキャプテンのラストステージは、感謝とリスペクト、そして未来への希望に満ちた一夜となった。

“乃木坂46人生のすべて”をぶつけたオープニング
3日間にわたって行われた「14th YEAR BIRTHDAY LIVE」の最終日。満員の5万人が見守る中、ライブの幕開けを飾ったのは「空扉」だった。OVERTUREでは3期生から6期生までのメンバーが加入当時の制服姿で梅澤のもとへ集い、ともに東京ドームへ歩き出す映像が映し出される。
会場が大歓声に包まれる中、梅澤は気球に乗って登場。「今日は私にとってのラストステージ! みんなのこと楽しませます! 東京ドームいくよ!」と高らかに宣言し、青と水色のサイリウムが揺れるドームを一気に熱狂へ導いた。

「孤独な青空」「狼に口笛を」と序盤から熱量高く駆け抜け、「今日は私の乃木坂46人生のすべてをここにぶつけます! ありったけの感謝を届けます!」と力強く言葉を届ける。ライブは、梅澤自身の歩みを辿るように展開されていった。
3期生加入から選抜入りまで…自身の軌跡を表現

3期生初期制服に身を包み、5期生とともに披露した「ハルジオンが咲く頃」は、2017年のバースデーライブで初めて参加した思い出深い一曲。会場は黄色と白のサイリウムに包まれ、巨大な“ハルジオン”が咲いたかのような光景が広がった。
さらに、初めてオリジナルポジションを得たアンダー曲「新しい世界」、初選抜入りを果たした「ジコチューで行こう!」を立て続けに披露。乃木坂46で積み重ねてきた時間を、後輩たちへ受け継ぐように歌い上げた。
笑いと愛にあふれた“梅澤軍団”結成

中盤のユニットブロックでは、梅澤らしい遊び心と愛情が詰まった演出が次々と展開された。 「失恋お掃除人」では、かつて所属した“若様軍団”へのオマージュとして、この日限りの“梅澤軍団”を結成。筒井あやめ、奥田いろは、鈴木佑捺を従え、「若様、見てくれていますか!」と軍団長だった若月佑美へ呼びかける場面も。自身は伝統の“箸芸”を披露し、会場を沸かせた。
続く「ファンタスティック3色パン」では、賀喜遥香、小川彩と共演。「何見てるの? 私がきれいだって? もう、バーカ!」と“メロメロせりふ”を放ち、ドームを黄色い歓声で包み込んだ。

さらに、同期・与田祐希の卒業コンサートで語っていた“高身長ユニット”も実現。金川紗耶、林瑠奈、五百城茉央、冨里奈央、大越ひなの、海邊朱莉らとともに「悪い成分」を艶やかに披露し、そのまま「踏んでしまった」へ。炎の特効を背負ったダイナミックなパフォーマンスで観客を圧倒した。
遠藤さくらとの「歩道橋」が描いた“継承”

ライブ中盤最大のハイライトのひとつとなったのが、「歩道橋」での遠藤さくらとの共演だった。バックステージとメインステージから歩み寄った2人は、センターステージで合流。儚くも美しいペアダンスを披露し、観客を静かに惹き込んでいく。
ラストでは遠藤だけが振り返り、涙を浮かべながら梅澤の背中へ深く頭を下げる。だが梅澤は振り返ることなく、まっすぐ前へ歩き続けた。その姿は、キャプテンとしてグループを背負い続けてきた彼女の覚悟を象徴しているかのようだった。
期別ブロックを通じての“リスペクト”

後半では、期別ブロックを通して“乃木坂46へのリスペクト”が表現された。
1期生楽曲「失いたくないから」をソロで歌唱した梅澤は、「先輩方が作った乃木坂46が世界一のグループだと思っています」とコメント。スクリーンには歴代メンバーとの思い出写真が映し出され、会場は温かな空気に包まれた。
6期生とは「タイムリミット片想い」、5期生とは「泣いたっていいじゃないか?」、4期生とは「日常」を披露。そして3期生4人による「世界はここにある」「三番目の風」では、12人で始まった3期生の歴史を辿るVTRも流れ、残る4人が肩を抱き合う姿に客席からは大きな拍手が送られた。

キャプテンとして走り続けた最後の時間

ライブ終盤には、初代キャプテン・桜井玲香、2代目キャプテン・秋元真夏から受け継がれてきた“キャプテンの系譜”を描く映像が上映される。
円陣から始まった「人はなぜ走るのか?」を経て、次期キャプテン・菅原咲月とのWセンターによる「インフルエンサー」、さらに「帰り道は遠回りしたくなる」「シンクロニシティ」と、乃木坂46を象徴するナンバーが立て続けに披露された。

本編ラストを飾ったのは「My respect」。梅澤はメンバー一人ひとりと目を合わせながら踊り、これまでともに歩んできた仲間へのリスペクトを全身で伝えた。曲後には、菅原が涙ながらに「梅さんは乃木坂46にすべてを捧げてくれました。最高のキャプテンでした」と感謝を伝え、本編は大きな感動の中で幕を閉じた。

「もう一度生まれ変わっても3代目キャプテンをやりたい」

アンコールでは、梅澤が憧れ続けてきた白石麻衣からのサプライズメッセージが上映。「副キャプテンを決める時、“絶対に梅澤しかいない”とスタッフさんとも話していました」と、深い信頼が語られた。
黒いドレス姿で登場した梅澤は、約10分にわたる卒業スピーチを行う。
「今の私は、とっても強くなりました。きっと守るものができたからだと思います」
「もしもう一度生まれ変わって乃木坂46の人生を歩めるのなら、絶対私は3代目キャプテンをやりたいです」
そして後輩たちへ、「自分に自信が持てない時は、乃木坂46というグループに自信を持ってください。乃木坂は最強だから大丈夫」とエールを送る。
さらに、「本当に今日までよく頑張った。私に任された役目は100%全うできた」と、自らを認めるように語った言葉には、東京ドーム全体が涙した。

梅澤美波、新たな未来へ

卒業ソロ曲「もう一つの太陽」を力強く歌い上げた後、「僕だけの光」「転がった鐘を鳴らせ!」「ガールズルール」と最後まで笑顔で駆け抜けた梅澤。
ラストナンバー「乃木坂の詩」では、ファンからのサプライズメッセージ映像がスクリーンに映し出され、梅澤の目には大粒の涙が浮かぶ。各期を代表したメンバーからのメッセージを受け、「あなたたちに支えられました。ありがとう」と感謝を返した。
「9年8ヶ月、本当にありがとうございました。これからの乃木坂46の未来を皆さんに託します。どうか、私の大切な同期を、後輩をよろしくお願いします」
すべてを伝え終えた梅澤の前に現れたのは、メンバーたちが去った扉とは別の“もう一つの扉”。それは、彼女が新たな未来へ進むための扉だった。

寂しさを滲ませながらも、強い決意を宿した表情でその扉の向こうへ歩き出した梅澤美波。キャプテンとして、そして一人のアイドルとして、誰よりも乃木坂46を愛し抜いた彼女の背中に、東京ドームはいつまでも温かな拍手を送り続けた。

Ⓒ乃木坂46LLC
■乃木坂46『14th YEAR BIRTHDAY LIVE』DAY3
~梅澤美波 卒業コンサート~
SETLIST
M01. 空扉
M02. 孤独な青空
M03. 狼に口笛を
M04. 僕は僕を好きになる
M05. ハルジオンが咲く頃
M06. 新しい世界
M07. ジコチューで行こう!
M08. 失恋お掃除人
M09. ファンタスティック3色パン
M10. 悪い成分
M11. 踏んでしまった
M12. 急斜面
M13. 歩道橋
M14. 失いたくないから
M15. タイムリミット片想い
M16. 泣いたっていいじゃないか?
M17. 日常
M18. 世界はここにある
M19. 三番目の風
M20. 人はなぜ走るのか?
M21. インフルエンサー
M22. 帰り道は遠回りしたくなる
M23. シンクロニシティ
M24. My respect
ENCORE:
EN1. もう一つの太陽
EN2. 僕だけの光
EN3. 転がった鐘を鳴らせ!
EN4. ガールズルール
EN5. 乃木坂の詩


